4.サービス計画(ケアプラン)の作成
介護

4.サービス計画(ケアプラン)の作成

 「3.アセスメント」によって課題が明らかになったら、それを解決するためのサービス計画(以下、ケアプラン)を作成します。実務においては、まずケアプランの原案を作成し、サービス担当者会議での検討を経てケアプランを確定させるという2段階の作業が必要となります。

プランニングで欠かせないポイント

 ここでは、ケアプランをわかりやすく書くコツと、利用者の納得を得るためのポイントについて解説していきます。

1.わかりやすい文章で書く
 ケアプランはあくまで利用者のものであり、利用者本人が「何が書かれているかよくわからない」というのでは意味がありません。できるだけわかりやすい文章を書くことを心がけましょう。わかりやすい文章を書くためには、「何を伝えたいのか」「誰が読むのか」を意識することが大切です。以下に示す具体例を参考にしながら、平易、論旨明快を心がけて、文章を作成しましょう。
 

2.利用者の「意向」を反映させる
 ケアプランの作成も、アセスメントと同じように利用者との協働作業で進めていきます。特に第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向」には、利用者や家族の言葉をそのまま記載することが原則です。ただし、表面的に発せられている言葉をそのまま書いても、本当の意味での「意向」にはなりません。大切なのは、利用者や家族の真意をしっかりと聞くことです。そのうえで、ケアプランに記載した内容が利用者の真意にそったものになっているかを確認することが大切です。

3.第2表の「ニーズ欄」はポジティブに
 第2表のニーズ欄に「できないこと」が並んでいると、本人の気持ちが落ち込んでしまうことがあります。大切なのは、「どんな生活がしたいか」「そのための課題は何か」という流れです。できるだけニーズ欄には、利用者が前向きな気持ちになれる表現を用いましょう。
 ただし、ケアマネジャーの勝手な解釈で「○○したい」と書くことは厳禁です。利用者との対話のなかで、「○○したいのですね」「そう、そう」という具合に「したい生活」を確認していくことが重要です。対話を通じた確認を行うことで、@目標に向かって利用者と一緒に進むことができる、Aサービスを何のために使うのかが利用者自身にもはっきり理解できる、といったメリットが期待できます。

4.ニーズには優先順位をつける
 利用者が生活のなかの何を大事にしたいかは、人それぞれで異なります。AさんとBさんの障害の程度がたとえ同じでも、それぞれのニーズの優先順位は大きく異なることがあります。第2表の記入にあたっては、利用者や家族とよく話し合いながら、生活のどの部分を大事にするのか、優先順位をつけていきましょう。

5.その後に続く作業を考える
 建築の世界には「後工程はお客様」という言葉があります。「後工程」をお客様と考え、自分の担当する業務を丁寧に仕上げて次の工程の担当者に渡すことを意味しています。
 同様の意識をもつことはケアマネジャーにとっても大切です。ケアプランの次の工程は、サービス事業所が作る計画(訪問介護計画等)と言えます。「この記載内容で個別のサービスプランが立てられるだろうか」という意識をもって、ケアプランを作りましょう。また、ケアマネジャー自身が手がける「モニタリング」も次の工程に該当しますので、効果を計測しやすくなるよう、「目標」はできるだけ具体的に記入することが重要です。

ケアプラン作成での「よくある悩みや疑問」

ケアプランを記す際、第1表と第2表にある「意向」や「課題」、「総合的な援助の方針」などさまざまな項目は、どのような順番で書けばよいのでしょうか。

基本的な順序としては、以下のようになります。
@ まずは、利用者が望む生活をきちんと聞き取りながら、第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向」を書きます。
A 本人・家族の意向から、第2表の「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」を導き出し、優先順位を考慮しながら、ニーズごとに「目標」「援助内容」の順に書き進めます。
B 「@→A」の内容を踏まえて、第1表の「総合的な援助の方針」をまとめます。ここで、もう一度利用者の思いに向き合いつつ、@の「生活に対する意向」を見直します。
C 「@〜B」がきちんとつながりを持ったものになっているか、全体を再度点検します。