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障害者福祉

【岐阜県】

サンバで 笑おう 生きよう 障がいある子の療育に活用

琉球新報 2017年6月15日(木)
放課後児童デイサービスに通う子どもたちとサンバを楽しむ伊波友里恵さん(左)
放課後児童デイサービスに通う子どもたちとサンバを楽しむ伊波友里恵さん(左)

岐阜県で作業療法士として働く伊波友里恵さん(25)=読谷村伊良皆出身=は、身体や知的に重度の障がいがある子どもたちへの療育に、ブラジル伝統のサ ンバを取り入れている。伊波さんは放課後児童デイサービス施設で働いており、そこに通う脳性まひなど重度身体障がいのある子どもたちや、その保護者と共に サンバチーム「はびりジーニョ」を結成。個々の障がいに応じて参加できるよう工夫したダンスと演奏は、子どもたちの“生きる力”になっている。
伊波さんは3年前に沖縄でサンバに出合い、仕事の傍ら日本各地のパレードや舞台でサンバダンサーとしても活動している。作業療法士として県内で働いていたが、より深くリハビリを学ぶため岐阜県に移住した。
療育にサンバを取り入れたのは、就職してすぐの2015年。何にも反応しないと言われていた女の子と一緒に、サンバの音楽に合わせてマラカスを振っていたら自然に笑いだしたことがきっかけだという。
「重度障がい者がサンバなんて…」と言われたこともあったが、一人一人役割分担し、チームのシンボルマークや名前を決め、毎日練習を重ねた。「重度の障がいがあっても自ら楽しみを見つけ自己表現することで、全員が前向きになった」と振り返る。
実際、脳性まひで一生歩けないという障がいを受容できず、引きこもりになっていた男子高校生は、打楽器隊のリーダーとして活躍。同じ脳性まひの女子中学生は「もっとダンスが上手になりたい」と周囲に夢を語るようになった。
16年9月には地域の福祉祭りにも出演し会場を盛り上げた。「派手な衣装に変身できるメーク、そしてノリノリの音楽は子どもたちの平凡な世界を変え、子どもの笑顔が保護者を変えた」と強調する。
「サンバを通してふさぎ込んだ心と体を開放したい」と力を込めた。