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障害者福祉

【岡山県】

障害者工賃向上へ災害備蓄用パン工場 津山のNPOが整備

山陽新聞 2018年10月11日(木)
桃太郎パンの試験稼働で製造に当たる利用者ら
桃太郎パンの試験稼働で製造に当たる利用者ら

 NPO法人じゃがいもの木(津山市小田中)が同市二宮に整備していた災害備蓄用パンの製造工場「桃太郎パン」が完成した。就労支援施設を利用する障害者が作業を担当。収益力を高め、利用者の所得向上を目指す。

 製造する災害備蓄用パンは缶入りで5年保存が可能。北海道の社会福祉法人・江差福祉会が特許を持ち、年間20億円を売り上げる商品で、同法人の協力を得てOEM(相手先ブランドによる生産)で扱う。

 敷地約430平方メートルと鉄骨2階延べ約290平方メートルをNPO法人が賃借。生地をこねるミキサーや発酵機、オーブン、エックス線異物検査機などを整備した。総投資額は約9千万円。じゃがいもの木の就労継続支援B型事業所きんかえも(同市小田中)の利用者約20人のうち5〜10人が交代で作業し、半年後に月1千万円の売り上げを目指す。

 生産が軌道に乗れば、工場での直接販売や地元産の材料を使った独自商品の開発も行う予定。現在、利用者の賃金は別の工場の委託管理などから得られる月平均2万数千円にとどまっており、2年後には同6万円に引き上げたい考え。

 現地で9月末、竣工式が行われ、地元住民や工事関係者ら約30人が出席。生地をこねたり、缶に封をしたりする試験稼働の工程を見学した。同法人の土井正義理事長は「利用者の所得を増やすとともに、避難した人の命を支える商品を津山から全国に届けたい」と話している。