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連載コラム
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職場のコミュニケーション力

全24回に渡って、“職場内のコミュニケーション”にフォーカスを当て、職場風土を改善するためのさまざまなヒントをお届けしてまいります。


<執筆>
株式会社メディケアソリューション
代表取締役 鯨岡 栄一郎
http://coachpt.com/

第5回: 相手を元気にするパワーコミュニケーション

相手の心に入っていく声かけの工夫

 ちょっとあなたの周りにいる方をイメージしてみてください。ある人は話すととても楽しく、力が自然と湧いてくるのを感じる一方、ある方と話すと何となく嫌な感情になり、とても楽しいとはいえない、そんな方はいらっしゃらないでしょうか?また、かく言うあなたは周りの人たちからどのような印象で捉えられているでしょうか?よい影響を与えていると自信をもっていえるでしょうか?

 人間関係を変え、組織風土を変えるには、実は日常の何気ないコミュニケーションに一工夫するだけでとても効果があります。そこで今回は、相手を思わず元気にする、一歩進んだ声かけのコツをご紹介したいと思います。

 まずは、明るいあいさつプラスαの声かけです。こちらからあいさつをするのはもちろんですが、「おはようございます」「こんにちは」の後に、「調子はどうですか?」「元気ですか?」「最近お忙しいですか?」「順調ですか?」のように一言加えるのです。たったこれだけのことですが、その場が非常に和み、思わずモチベーションが上がってしまうのを感じることでしょう。

 次に、これはコーチングにおける承認のスキルの進化版になりますが、何か「褒める言葉」プラスαの質問(一言)です。例えば、「素敵なお洋服ですね」と言った後に、「どちらで買ったんですか?」「こういう系が似合いますよね?」のように、褒めた対象に関する質問を付け加えるのです。相手の存在やその人が大事にしていることを承認し、それについてさらに深堀りするわけですから、これがうれしくないわけがありません。

 次に、相手を「笑わせる」ことです。私自身、普段からユーモアを非常に大事にしています。笑うと単純に楽しくなりますし、「笑い」はいうまでもなく、人をリラックスさせ、場を一瞬で和ませて、こう着したパターンを一時中断する効果があります。しかも、思わず笑ってしまうような声かけをした後に真面目な話題に戻ると、話を真剣に聴いてくれるのです。毎回冗談ばかりでは軽薄になりますが、「笑わせること」の後に「ちょっと真面目な話」をすることで、相手の心にスッと入っていくのです。

コミュニケーションにある「返報性の法則」とは

 また、相手に明るい雰囲気の質問をしてあげます。一番シンプルな質問は、「何か最近、楽しい(面白い)ことあった?」です。「いや、別にないな〜」なんて答えられることもありますが、「いや、何かあるでしょ」とまた返してみます。人の感情は、質問の質によって、良くも悪くもコントロールされます。だとすれば、あえて明るい方向性の質問をしてあげることで、相手の意識の焦点が一瞬でそこに向かうのです。これは、話し合いや面談の導入部のアイスブレイクにも効果があります。

 コミュニケーションには、「返報性の法則」があります。つまり、こちらが投げかけたものと同等のものが相手から返ってくるのです。ということは、相手に元気を与えるような関わりをすることによって、自分も元気になることができる、ということです。もちろん、決して見返りを求めながら行うわけではありません。双方のためによいと思えることは、相手の反応を待たずにこちらから投げかけてあげることが大切です。「せっかくこっちがしてあげてるのに、何で返してくれないんだ!」と思うとつらくもなります。ですので、仮に期待した反応がなくても、あまり気にしないようにします。

 ぜひ、ただの意思疎通だけでなく、「相手を元気にする」一歩進んだコミュニケーションを意識してみてください。

●「医療・福祉の現場で使える『コミュニケーション術』実践講座」 鯨岡栄一郎 2012 運動と医学の出版社


※ この記事は月刊誌「WAM」平成25年8月号に掲載されたものです。
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