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連載コラム
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職場のコミュニケーション力

全24回に渡って、“職場内のコミュニケーション”にフォーカスを当て、職場風土を改善するためのさまざまなヒントをお届けしてまいります。


<執筆>
株式会社メディケアソリューション
代表取締役 鯨岡 栄一郎
http://coachpt.com/

第9回: 仕事を気持ちよくやってもらう技術

仕事を楽しくするスキル「上手に仕事を依頼する手法」を紹介

 私たちが普段仕事をしていくなかで、誰かに何らかの仕事をお願いしたり、依頼されたり、ということがよくあります。お互いチームとして上手くやっていくなかで、どのようにやり取りをするかによって、お互い気持ちよく仕事ができるかどうかがかかっています。つまり、コミュニケーション力が最も試される場面なのです。

 これが上手にできれば、依頼はまず断られることはありません。しかし、上手くいかなければ、断られるか、やってくれたとしても嫌々やることになります。今回は、そのような『仕事を気持ちよくやってもらう技術』についてご紹介いたします。


@ 笑顔:まずはこちらの表情がリラックスし、笑顔であることが大切です。緊張した状態というのは、どうしても相手に伝染してしまいます。笑顔でいることによって、その仕事に好意的なイメージが伴うのです。当然相手も、気分よく受け取ることができます。

A 「折り入って相談なんだけど…」「○○さんだけにお願いがあるんだけど…」と“あなただからこそ”という特別感を枕詞によって伝えることは効果的です。もちろん、本当は思ってもいないのに取ってつけたように言うのは論外ですが、思いを伝えるということは相手の感情が動く行為になります。また、これによって相手は心の準備がしやすくなります。

B 「ちょっと面白い仕事があるんだけど」というように、“楽しい”とか“やりがいがある”というようなポジティブな意味づけをして打診をすると、相手はよい感情で捉えてくれます。逆に、「ちょっと大変なんだけど」、「面倒かもしれないけど」と変にへりくだってネガティブな意味づけを付与しないことです。すると、その額面通り、「ああ、大変なのだな」、「面倒なのだな」という捉え方になります。この意味づけというのは非常に重要で、その仕事そのものの印象がまるで変わってしまうので注意が必要です。
 これに加え、依頼の仕事をすることのメリットを加えてあげるともっと効果的です。「君にとってアピールする絶好の機会になる○○○」というように、人は、自分に“得だ”、“これは楽しい”と感じられることは喜んでやってしまうものなのです。

C 「仕事の早い鈴木さん」、「文章の得意な田中さん」というように、少しユーモアをもって、相手が思わず仕事を引き受けてしまうような前提を含んだアイデンティティ(存在感)を設定してしまう方法です。これをいわれると、相手は思わず笑ってしまうでしょう。そこで一瞬リラックスしますし、引き受けやすくなるのです。

D もし仕事をやってもらったら、やはり締めは感謝の言葉です。「ありがとうね!」だけでもよいのですが、それプラス、「早かったね!」「頼んでよかったよ」「○○さんのお陰で助かった」などの承認の言葉を伝えてあげると、なお効果があります。これがいわば“心のご褒美”となるのです。


 私たちは、チームで共同して仕事を進めていく存在です。そして、仕事を依頼し依頼されることを重ねて、事業所として部署として、ある目標に向かっていきます。上手に依頼することに加え、自分の仕事を上手く割り振ることも、とくにリーダーには必要なスキルです。そして、部下は仕事を依頼されることで新しいことにチャレンジする機会を得て、成長することができます。

 また、人から仕事を頼まれて、感謝されるということは職業人としてモチベーションの上がる瞬間です。相手にやる気がないわけではありません。どうしたら相手が乗り気になるか、どうしたらやる気になるのか、どうしたら喜ぶのか。そのようなことに思いをめぐらせて、物ごとを伝えてみてはいかがでしょうか。

●「医療・福祉の現場で使える『コミュニケーション術』実践講座」 鯨岡栄一郎 2012 運動と医学の出版社


※ この記事は月刊誌「WAM」平成25年12月号に掲載されたものです。
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