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連載コラム
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職場のコミュニケーション力

全24回に渡って、“職場内のコミュニケーション”にフォーカスを当て、職場風土を改善するためのさまざまなヒントをお届けしてまいります。


<執筆>
株式会社メディケアソリューション
代表取締役 鯨岡 栄一郎
http://coachpt.com/

第16回: こころの距離を縮める“EQ”とは

これからの組織・社会で最も求められる素養

 かなり以前に話題になりましたが、“EQ”という言葉をご存じでしょうか?

 IQに対して「心の知能指数」の意味であり、「社会的知性」、「ライフスキル(生きていくために必要なスキル)」ともいわれます。このEQとは、いわゆる一般的なコミュニケーションのみならず、も っと広い意味での人間関係の機微を感じ取る能力を指します。今もまさにそうですが、これからの組織に、社会に、最も求められる素養といえるでしょう。

 EQが高い人というのは機転が利き、仕事もでき、周りからの評価も高いものです。一方、どこの職場にも空気の読めない人というのはいるものです。コミュニケーションに課題のある人は、EQに問題があるといわれます。したがって、単にスキルではない、元々もっているセンスのようなところも多分にあります。EQを提唱したサロベイとメイヤー両博士は、「ビジネスで成功した人は、例外なく対人関係能力に優れている」といいます。

 私たちが仕事をしていくうえで、最も大きな悩みはやはり「人間関係」です。そこで、お互い気持ちよく仕事するためにも、「目配り」、「気配り」、「心配り」がとても大事な要素になるわけです。私たちは幼少期に、親からよく「相手の気持ち(立場)になって考えなさい」といわれました。しかし、これがなかなか難しいと思いませんか?年齢を重ねてくるとなおさらです。よくも悪くも“自分”が確立されてくるので、自分中心の物の見方になってしまい、しかもそれを変えることがなかなかできません。

まず相手や周囲の感情を知ろうとする意識

  そこで、自身のEQ感度を高めるために、「相手に情報がどう伝わっているのか?」、「相手は 何を感じているのか?」そこに思いを馳せてみましょう。それにはまず、自分の感情はできるだけニュートラル(中立)にし、相手や周囲の感情を知ろうという意識をもちます。おそらく、これまでかなり無自覚だった部分です。その際、相手の表情や動作、言動が瞬間的にはわかりやすい情報になりますし、ついそこで判断しがちになりますが、必ずしもそれらと感情は一致していない、という点に留意しなくてはいけません。また逆に、(これが忘れがちになるのですが)あなたも周囲からそのようにみられ、判断されている、ということを念頭に置いてください。

 ここで重要なことは、「自分がしてほしいことを、まず相手にしてあげる」という、人間関係の黄金律(ゴールデン・ルール)です。まず自分から与えるという視点です。例えば、笑顔であいさつしたり、明るい言葉をかけたり、ねぎらったり、といったよいストロークを投げかけることによって、まず自分の感情を前向きにすることができますし、こちらから相手の感情面へ働きかけることで、心理的先手をとれる効果もあります。ただ、自分がしてほしいことが必ずしも相手も同じとは限りません。そこで、より進化させた関わりとして、『相手がしてもらいたいことを、相手にしてあげる』という白金律(プラチナ・ルール)があるので、こちらもぜひ意識してみてください。

 私たちの態度や物言いなどあらゆる言動は、その時々の自分自身の感情に大きく左右されています。ですが、普段、あらためて気持ちを感じたり、話題にすることはめったにありません。たまには「今、どんな気持ち?」とストレートに問いかけてみる。「私はこんなふうに感じてますよ」とこちらの気持ちも伝えてみる。このようなことを通じて、もっと自分の、そして相手の感情に敏感になり、上手にコントロールすることで、対人コミュニケーションはかなり変わるのではないでしょうか。

●「EQ こころの鍛え方」 高山直 2004 東洋経済新報社

●「EQ こころの距離の近づけ方」 高山直 2005 東洋経済新報社

●「EQ 相手のこころに届く言葉」 高山直 2007 日本実業出版社


※ この記事は月刊誌「WAM」平成26年7月号に掲載された記事を一部編集したものです。
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