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連載コラム
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会議を変える!

全12回に渡って、効果的な会議・ミーティングを実践するための
ポイントをお伝えしていきます。


<執筆>
株式会社川原経営総合センター 経営コンサルティング部門
野中 千穂
http://www.kawahara-group.co.jp/


第12回:会議は現実を変えるためのもの

 第1回目から、福祉・介護現場における会議の問題点を指摘しながら効果的な会議・ミーティングを実践するためのポイントをお伝えしてまいりました。さて、皆さんの職場では、いくつかの会議の改善に取り組むことができたでしょうか?

 理事長や施設長といった組織のトップであれば、その一存で「会議を変える!」ことも可能でしょう。しかし、経営層や管理職でない職員が会議を変えたいと思ったらどうしたらよいでしょうか…? もう答えはおわかりかと思います。「会議を見直す」ことを会議の議題に挙げ、出席メンバー全員で何をどのように変えるのかを検討、決定し、決定事項について上長の承認を得て、会議を変えるのです。

 もちろん「会議を変えるための会議」に不必要に多くの時間を費やすことがないよう、事前の準備をしっかりしておく必要があります。有意義で効率的な議論にするための出席メンバーへの事前課題の例をあげておきましょう。

○○会議にあたっての事前課題

 次回3 月25 日(金)の○○会議において、本会議のあり方、運営方法についての 見直しを行います。以下の各項目について、考えをまとめて記入し、会議の1 週間前3月18 日(金)までに、スズキ課長にご提出をお願いいたします。

@ ○○会議は必要か必要でないか
A @で「必要でない」と答えた場合、「必要でない(やらなくてよい)」と考える理由
B ○○会議で取り上げるべき内容、現状行っている内容のうち不必要なもの
C 出席メンバーは適当か
D 司会進行役は誰がよいか
E 所要時間は適切か、どのくらいが適切と考えるか
F 開催頻度は適切か、どのくらいが適切と考えるか
G 開催日時は適切か、いつがよいか(個人的な理由でなく、「より効果的・効率的な会議にするために」という視点で考える。)
H 開催場所(会場)は適切か、どこが適切と考えるか
I 会議のルールとして決めた方が良いこと
Jその他、○○会議をより効果的・効率的なものにするためのアイディア

( ※実際の配布用紙には、記名欄と記述スペースを入れる。)

 例にあげた事前課題のなかでは、最初の設問を「この会議が必要か必要でないか」としました。普段は「こんな会議、やっても意味がないよ…」と愚痴を言っている出席メンバーも「では、なくしてしまってよいか?」と聞かれると、「いや、なくなると困るかな…」と考えることも少なくないと思います。この「なくなると困る」から、本会議の必要性、目的を明確にし、無駄な部分をそぎ落としたうえで、さらに効果的・効率的な運営方法を考えていくという議論の流れ(シナリオ)を意識して事前課題を作成します。もちろん、事前課題をまとめただけで結論が導き出される内容については議論する必要はありません。
 最後に、本連載のテーマに沿って「会議を変えることについて会議で検討・決定する」ことを例として取り上げましたが、会議とは「今ある現実を変えるために行うもの」です。福祉・介護の職場は組織で動いていますから、たった一人の職員の考えだけで組織を変えることはできません。ですから、複数のメンバーが集まり、それぞれの情報、知識、経験、思考を出しあって、その決定に基づき「組織としてあるべき姿(=経営理念)」に近づくように現実を変えていきます。「集まって話し合う」の先には、「理念の実現に向けて現実を変える」ことを意識することが大切です。

※ この記事は月刊誌「WAM」平成28年3月号に掲載したものです。
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