ニュース
トップ

【埼玉県】

薬飲み忘れ防止装置実演 高齢者「見守り」の役割も

埼玉新聞 2016年1月20日(水)
患者の薬の飲み忘れを防止する「見守り機能付き服薬支援装置」
患者の薬の飲み忘れを防止する「見守り機能付き服薬支援装置」

 遠隔医療の普及を目指す本庄市の市民団体「遠隔地医療をとことん考える会」(大木里美代表)の第4回勉強会が16日、市内の早稲田リサーチパークで開かれ、薬の飲み忘れ防止の薬箱「見守り機能付き服薬支援装置」の実演が行われた。高齢化の進行を踏まえ、参加者たちは祖父母ら親族の安否確認にもつながる装置の説明に耳を傾けた。

 

 服薬支援装置は、群馬大の鈴木亮二博士が考案し、石神製作所(本社・岩手県花巻市)が販売中の装置。服薬が必要な高齢者らの薬の飲み忘れを防ぎ、飲み忘れの際には装置から、登録している親族ら支援者へ自動的に連絡が入る。 例えば朝晩の決められた服薬時間を設定すると、それに合わせて装置から必要な量の薬が出てくる。それを取り忘れると、支援者に電話が入る仕組みだ。電話連絡を通して、服薬する高齢者らの安否確認の役割も期待できる。

 

 薬1回分を一つの袋に入れる「一包化」で使う薬箱のため、薬の重複服薬や飲み間違いなど、"残薬"のリスクが避けやすくなるのも利点。将来的には服薬履歴をサーバーなどで管理し、医師や薬剤師、訪問看護師などとの情報共有も視野に入れている。

 

 自らも難病で苦しむ同市の大木さんは「飲み忘れや重複がゼロに改善された。支援される側の心理的な負担も少なく、ゆとりを持って服薬に取り組むことができるようになった」と評価。以前は9回から11回だった服薬も「5回から7回にまで減った」と、その効果を明かす。

 

 勉強会に参加した前橋市の主婦鈴木光世さん(43)は、「両親が函館に2人で住んでいるので、使う日が来れば、すぐにでも紹介したい。高齢者でなくても見守る人は必要なので、製品によって救われる人は多いと思う」と話した。

 

 装置は1台18万円。問い合わせは、群馬大学附属病院システム統合センター(027・220・8772)へ。