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【岡山県】

子どもの貧困解決へ 社会福祉士、弁護士、NPO職員ら連携

山陽新聞 2016年7月21日(木)
ネットワーク会議の会合で貧困世帯の子どもの支援策を話し合う専門家たち
ネットワーク会議の会合で貧困世帯の子どもの支援策を話し合う専門家たち

 子どもの貧困問題解決に向け、岡山県内の社会福祉士、弁護士、NPO法人職員らが連携組織を立ち上げ、活動を本格化させた。貧困の背景には複合的な事情があることを踏まえ、さまざまな専門家が情報を共有し、それぞれの強みを生かして効果的に対応できる体制を構築する。

 連携組織「岡山こどもの貧困対策ネットワーク会議」は、川崎医療福祉大(倉敷市松島)の学生と一緒に貧困世帯の子どもの居場所づくりに取り組んでいる同大講師の直島克樹さん(35)=社会福祉士=が中心となり、3月に発足。2カ月に1回集まり、7月の第3回会合で直島さんを代表とし、県社会福祉士会(岡山市北区南方)を事務局とすることを決め、本格始動した。

 直島さんによると、子どもの貧困は経済的な困窮だけでなく、保護者のアルコール依存症や虐待などが複雑に絡み合うケースが多いことから、連携組織を提唱。メンバーがそれぞれの業務で貧困問題に携わる際、他の専門家と情報交換しながら、子どもら当事者に適切な対応策を助言できるようにし、包括的な解決につなげていく狙い。

 現在は約50人が参加。これまでに貧困世帯の子どもの事例を基に、具体的な支援の在り方についてディスカッションしたほか、メンバー間の連絡を円滑にするためメーリングリストも作成している。

 子どもの権利に詳しい竹内俊一弁護士(63)=岡山弁護士会=は初回から参加。「高齢者や障害者の問題に比べ、子どもの貧困問題に取り組む人たちのつながりは弱かった。ネットワークへの期待は大きい」と言う。

 今後、未成年に無料や低料金で食事を提供する「子ども食堂」の普及に向けた啓発イベントも県内で開催する予定。直島さんは「まずは専門家同士の交流を深め、つながりを強固なものとする。貧困に苦しむ子どもたちを一人でも多く支えられる組織に育てたい」と話している。