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【北海道】

「最期の食事」を考える、室蘭で92歳女性の実例紹介

室蘭民報 2017年8月10日(木)
「終末期患者の輸液治療」や「最期の食事」などに理解を深めた研修会
「終末期患者の輸液治療」や「最期の食事」などに理解を深めた研修会

 室蘭・登別食介護研究会(代表・皆川夏樹みながわ往診クリニック院長)の第18回研修会が、室蘭市東町の市中小企業センターで開かれ、出席者は「終末期がん患者に対する輸液治療のガイドライン」に理解を深めながら、「最期の食事」について考えた。
 西胆振管内の栄養士や歯科医師、訪問看護師、病院事務職ら約20人が参加。皆川代表は、食事や栄養補給の問題に直結する日本緩和医療学会のガイドラインなどを解説した。
 この中で「病院は治療するところ、点滴をするところ、と多くの医師や看護師は考えている」とし、「緩和ケア病棟や在宅療養など、特殊な形でなければ『点滴しない』という発想にならない」などいった現状を指摘。
 その上で、「回復が見込めない脳梗塞の男性の家族らが延命を望まず、経管栄養や胃ろうを望まなかった例」のほか、皆川代表が室蘭民報に執筆する企画記事「自宅で死を迎えませんか〜在宅訪問診療と看(み)取りの現場から」でも紹介された「自宅で療養する中、『食べたい』と切望したサンマの塩焼きを食べ、数日後に穏やかに旅立った92歳女性の例」などを紹介。
 こうした実例を踏まえ「最期に何を食べたいか、最期に点滴をするかしないか、の選択は、個人の自由だが、医療者に選択を任せると画一的な治療になりがちな場合も多い」などと解説。出席者は真剣に耳を傾けながら、「最期の食事」などについて考えていた。