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【岩手県】

高齢者の「足」買い物バス最終運行 岩手町、路線新設で

岩手日報 2017年10月3日(火)
県北バス沼宮内支所の欠畑春男所長(左)に感謝の品を贈る清藤隆夫さん
県北バス沼宮内支所の欠畑春男所長(左)に感謝の品を贈る清藤隆夫さん

 岩手町豊岡地区の住民が主体となって運行してきた買い物バスは9月29日、役割を終えた。同地区は町内でも高齢化率が高く、乗用車を所有する世帯も減少したため、2009年から買い物バスを独自に導入。町が10月から新たなバス路線を設けるのに伴い、運行を取りやめた。住民は「地域の足」としての役目を果たしたバスに感謝した。
 18人が利用した最終便は、地区内を回り住民を乗せ、町役場前や町中心部の商店街などで停車。乗客は買い物や用事を済ませた。
 買い物バスは当初、町社会福祉協議会の事業として始まり、豊岡自治振興会(北構政美会長)が盛岡市の財団法人から助成を受け継続。同地区は現在35世帯、約70人が暮らしており、14年度以降は隣接する笈(おい)の口(くち)地区の自治振興会とも連携し、昨年度からは町の助成も受けて原則月1回運行してきた。
 バスは住民同士が車内で会話し、交流を深める場でもあった。五十嵐サヨ子さん(80)は「一番最初のバスにも乗った。ずっとお世話になってきた」と別れを惜しむ。
 最終運行の途中、運行事業者である県北バス沼宮内支所(欠畑春男所長)に寄り、住民がこれまでの感謝を伝えた。運行を先導した清藤隆夫さん(83)は「豊岡地区住民の買い物を助ける役割を十分に果たしてくれた」と意義を語る。
 町は10月から、目的を問わず誰でも利用できる町生活交通あいあいバスを新設する。町中心部と各地区を結び週2回運行し、豊岡地区でも買い物や通院への足として活用を期待している。