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【青森県】

通所施設と子ども食堂融合、カフェ開設へ

東奥日報 2018年1月11日(木)
自ら栽培した野菜などを漬物に加工するデイサービス利用者たち。子ども食堂でも調理の腕を振るう予定だ(池田介護研究所提供)
自ら栽培した野菜などを漬物に加工するデイサービス利用者たち。子ども食堂でも調理の腕を振るう予定だ(池田介護研究所提供)

 青森県八戸市長苗代の介護事業会社「池田介護研究所」(池田右文(みぎふみ)代表取締役)は、同社のデイサービスと「子ども食堂」を組み合わせた集いの場「まんまるカフェ」を2月に開設しようと準備を進めている。デイサービス利用者の経験や技術を生かし、子どもたちや地域住民に食事などを提供する。池田さんは「営業許可を取り、飲食店とする。世代を超えた地域の結びつきを強める場としたい」と意気込んでいる。
 都内で介護職を経験した池田さんは妻の実家がある八戸市に移住後、2013年に同社を設立。デイサービスと居宅介護支援事業、介護旅行事業を行う。健康と美、生活、趣味活動、仕事−の四つの分野の活動を通して高齢者の自立を目指す「セルフデザイン」の考え方に基づき、利用者による野菜作りや漬物加工、販売などに取り組んでいる。
 まんまるカフェの店舗は同社に置き、開店は毎週土曜を予定。デイサービスなどの利用者らがカフェ店員となり、スタッフとともに子どもや地域住民向けに調理や給仕を行う。ヨガ教室を開いたり、畑仕事を一緒に行うことも考える。
 子どもの食費は無料だが、住民には多少の実費を負担してもらう予定。池田さんによると、高齢者向け施設が飲食店を開いて子ども食堂に取り組むのは「県内では珍しい」という。
 「お年寄りが子どもに知恵を伝えたり、子育てや健康などについて意見を交わすような場にしようと考えた」と池田さん。市内で子ども食堂を実践する「子ども食堂推進プロジェクト」代表で八戸学院大学短期大学部の佐藤千恵子教授とも連携し、開設を決めた。
 佐藤教授は子ども食堂について「経済的に恵まれない子のためというイメージがあるが、近年は目的が多様化している。私たちも貧困層向けといった垣根をなくし、多世代が食事をともにする『共食(きょうしょく)』のスタイルとしてきた」と指摘。まんまるカフェを「子どもから高齢者まで集える場を地域につくるということと、高齢者がスキルを発揮でき、生きがいにつながるという点で意義深い」と評価する。
 「幅広い世代の人々が集まり知恵を出し合えば、いろんな問題の解決策が見えてくる」と池田さん。「悩みを抱え込まずにカフェへ出掛け、集まった人同士が一緒に考えていけるような場にしたい」と語った。
 まんまるカフェは今月27日にプレオープンを計画中。問い合わせは池田介護研究所(電話0178-32-0097)へ。