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【山梨県】

貧困世帯の子「在園」25%

山梨日日新聞 2018年4月16日(月)

 生活困窮世帯に食料支援をしている認定NPO法人フードバンク山梨が、山梨県内の保育所と認定こども園を対象に行った調査で、貧困世帯とみられる園児が在園していると回答した施設が4分の1だったことが12日、分かった。貧困家庭とみられる園児への対応は、保育士らの約7割が「十分なのか分からない」と感じ、十分ではないとする回答と合わせると8割を超えた。同法人は「深刻な状況にある」として、施設を通して食料支援の申請書を配るなど連携した支援を検討する。

 調査は昨年12月、県保育協議会の協力を得て保育所と認定こども園計222施設の施設長らと現場の保育士らを対象に実施。設問によって回答数は異なり、施設長ら139人、保育士ら628人が何らかの回答をした。
 施設長らで、昨年4〜11月に、貧困世帯で育てられているとみられる園児が在園していると答えたのは25・4%。貧困世帯と思われる園児への対応を聞いたところ、施設として「十分できているか分からない」は48・4%、「あまりできていない」は11・0%、「できていない」は5・5%で合計は6割を超えた。
 保育士らで貧困世帯とみられる園児がいると回答したのは15・3%。対応は、十分なのか分からないが68・9%、あまりできていないは12・3%、できていないは4・5%。自信がないか、不十分ととらえている人は85・7%に上った。
 保育士らが貧困世帯と感じた場面は「衣服の汚れ・ほころび」が31・2%で最多。「支払い、集金の未納」(21・5%)、「子どもの行動」(14・2%)などと続いた。
 調査に協力した長崎大教育学部の小西祐馬准教授(社会福祉学)によると、保育施設や保育士らを対象に、全県的な乳幼児の貧困についての調査は、全国初とみられる。
 小西准教授は「全国の子どもの貧困率が『7人に1人』とされることを踏まえると、調査は明らかな困難などがないと貧困は見えにくいことを示している」と指摘している。
 同法人は調査を踏まえ、乳幼児がいる世帯へのミルクやおむつの提供なども検討する。米山けい子理事長は「子どもたちが乳幼児期から深刻な状況に置かれている実態がうかがえる。十分な支援には、関係者が事例を共有することが大切だ」と話した。