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【滋賀県】

障害者就労支援へ茶房&雑貨店オープン 彦根のNPO

中日新聞 2018年5月17日(木)
「気軽に立ち寄ってほしい」と話す上ノ山さん(右)=彦根市本町で
「気軽に立ち寄ってほしい」と話す上ノ山さん(右)=彦根市本町で

 精神障害者の就労支援に取り組むNPO法人「サタデーピア」(滋賀県彦根市西今町)が、彦根市本町の四番町スクエアに「クレープ茶房&雑貨if」を開店した。障害者と地域の人が交流できる場になればと、クレープ店の要素を加えた新しいタイプの共同作業所。障害者自身も接客できるようにと練習に励んでいる。

 サタデーピアは1999年に設立。精神障害者と地域の人をつなごうと、彦根市内で毎年、障害者がダンスや歌、コントやマジックなどを披露する「爆笑!サタデーピア祭り」や、精神科医による講演会などを開催している。

 2001年には、共同作業所の「夢工房if」(同市西今町)をオープン。彦根市を中心に、長浜市や東近江市の20代から60代までの34人の障害者が、ハンバーグやオムライスなど手作りの食事や雑貨を提供するなど、作業に取り組んでいる。

 精神障害者の働く場を増やし、障害者への理解を広げたいと、今年3月下旬に開いたのが、2号店の「クレープ茶房&雑貨if」だ。障害者が作ったクッキーやサブレ、トートバッグ、ポーチ、アクセサリーなど約30種類のお菓子や雑貨を販売。来店客の目の前で作るクレープや、コーヒー、紅茶などの飲み物も味わえる。

 クッキーや飲み物は100円。クレープは、バナナチョコやあずきなど約15種類があり、値段は200円から500円。雑貨も、コースター200円、ペンケース1000円などで、手軽に食事や買い物が楽しめる。

 店が軌道に乗った後は、現在、NPO職員が担当している接客も、障害者に任せる方向。障害者らは、クレープ作りやコミュニケーションの練習に打ち込み、今後に備えている。新メニューや雑貨のデザインも、障害者と職員が一緒に考え、随時増やす考えだ。

 「お客さんに喜んでもらうことが、障害者の自信につながる」。理事長の上ノ山真佐子さんは、働く喜びや、いろいろな人と関わる楽しさを感じられる場所を目指している。

 「障害のある人もない人も、みんなで支え合い、分かり合える社会への懸け橋になれば」。そんな願いを込める上ノ山さんは「お店で、音楽祭やワークショップなど、さまざまな人が集うイベントも開きたい」と未来を見据える。店の開店日時は、木−日曜、祝日の午前11時〜午後5時。 (安江紗那子)