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【長崎県】

寂しいとき 家においで 「宝ハウス」18日オープン 子どもに食事や自由に過ごせる場を

長崎新聞 2018年7月12日(木)
オープンに向けて話し合いを重ねる立石さん=佐世保市、宝ハウス
オープンに向けて話し合いを重ねる立石さん=佐世保市、宝ハウス

 何かあったらおばちゃんの家においで−。放課後の小学生が立ち寄ることができる居場所「宝ハウス」が18日、佐世保市三浦町にオープンする。手作りの食事を提供する子ども食堂を中心に、子どもたちが自由に過ごせる場として毎週水曜に開放。代表の立石多恵子さん(60)は「ごはんをしっかり食べられれば心が豊かになるはずという単純な思い。子どもたちの第2の家にしたい」と意気込む。

 細い坂道の脇にある古いアパート。1階の扉を開けると広々とした空間が広がっていた。6日午後。立石さんは仲間と一緒に必要な物品について確認した。「ここには座卓を置いて…」。真新しい部屋を見つめ声を弾ませた。

 設立のきっかけは昨年秋。市内の小学校に勤める友人から、育児放棄や家庭の経済的な問題で朝食を食べられずに登校する子どもたちの存在を聞いた。自分の町の子どもが直面している厳しい現実が信じられず、ショックを受けた。「それなら私がごはんを食べさせてあげる」。温かい食べ物は温かく、冷たい食べ物は冷たく−。子どものころに母親が用意してくれた食事を届け、今の子どもたちに還元したいと考えた。

 友人に協力を頼み少しずつ準備を進めた。6月には夫が所有するアパートの2部屋を改装。食事をしたり勉強、読書をしたりするスペースを作った。

 家庭料理の提供に加え、週に1度の開放にもこだわった。県内では月1回が多い子ども食堂。だが「(1カ月の間に)困る子はいるはず。1回でも多いほうがいい」。原則子どもだけの利用としたことにも理由がある。「家族とケンカして家に居づらかったり留守番が寂しかったり。どこにも行けない子どものための居場所でありたい」

 宝ハウスでは、掃除や食器の片付けなども子どもたちに積極的に手伝ってもらう。「普通の家の日常を味わってもらうことで何かが変わると思うから」と立石さん。「子どもは宝物。長く続けられる場にしたい」と話した。

 運営に必要なボランティアや支援も募っている。問い合わせは立石さん(電080・1539・3678)。