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【徳島県】

介護時の負担軽減アシストスーツ 低コスト化目指す 徳島県など技術開発

徳島新聞 2018年7月12日(木)
徳島県などが試作したアシストスーツ(県立工業技術センター提供)
徳島県などが試作したアシストスーツ(県立工業技術センター提供)

 徳島県立工業技術センターは、介護時の体の負担を軽くする「アシストスーツ」の技術開発を進めている。これまでにスーツによる軽減効果を数値化する手法の確立と、軽量な薄型モーターの開発に成功した。重労働の介護現場などでの需要が見込まれる中、県内製造業者の技術力を生かし、安価なスーツの実用化を目指す。
 
 介護用のアシストスーツは、介護者が高齢者らを持ち上げるときに、モーターが作動して動きを補助する。

 センターはこれまでスーツの負荷軽減効果を測る基準が、感覚に頼った官能評価しかなかった点に着目。徳島大の岩昌弘教授(知能機械学)と共同で、人の動きをデータ化して画面上に再現する「モーションキャプチャー」という技術を使って、腰にかかる負担を分析し、スーツによってどの程度負担が軽減されるかを数値化する手法を編み出した。

 センターでは、軽減効果の数値化によって、スーツの効率的な改良や、販売促進に役立てられるとみている。

 また、市販のモーターを使ったスーツは重く、体を動かしづらいなどの難点があることから、薄型で重さが約1キロと軽いモーターも開発した。

 センターと共同研究に当たっている県内の自動車関連部品メーカーがこのモーターを使った新型スーツを試作した。腰の負担軽減効果を数値的に確認しており、今後は低コスト化を目指す。既存のスーツは代表的な商品の場合、価格が数百万円に上るため、部品を減らすなどしてコスト削減に取り組み、普及を図る。

 介護現場では高齢者を車いすからベッドに移したり、入浴介助したりする際の介護者の体の負担が大きく、アシストスーツの普及が期待されている。

 開発を担当する酒井宣年主任は「県内ものづくり企業の力を介護現場などの課題解決に役立てるとともに、都市部に負けない開発力を徳島から発信したい」と話している。