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【島根県】

名作の筆致 触れて確認 視覚障害者 最先端技術を体感

山陰中央新報 2018年8月7日(火)
クローン文化財展でゴッホ「自画像」に触れて鑑賞する視覚障害者=松江市袖師町、島根県立美術館
クローン文化財展でゴッホ「自画像」に触れて鑑賞する視覚障害者=松江市袖師町、島根県立美術館

 松江市袖師町の島根県立美術館で開催中で、触れても楽しめる「東京芸術大学クローン文化財展」を視覚障害者の情報提供施設「ライトハウスライブラリー」(松江市南田町)の利用者らが5日、鑑賞した。最先端の複製技術を駆使した作品にじかに触ったり、香りを嗅いだりして思い思いにその魅力を味わった。

 鑑賞に訪れたのは視覚障害者と家族、同ライブラリーで点訳や音訳の図書作製を手掛けるボランティアら約60人。東京芸術大の平諭一郎特任准教授の作品解説を聞きながら、視覚障害者とボランティアの2人一組で展示室を巡った。

 鋳造して実物大に複製された「法隆寺釈迦三尊像」で、仏像の足元付近に触れ、金属の質感を体感。制作過程で作られた樹脂製の仏像にも触れ「きれいな顔立ちだね」との声が漏れた。ゴッホやセザンヌの複製画も特別に触ることができ、油絵の凹凸から筆致を確かめた。

 出雲市大津町の金山守夫さん(59)は「初めて鑑賞のために美術館を訪れた。作品に触れながら鑑賞でき、貴重な機会だった」と話した。

 同展は東京芸大や山陰中央新報社などの主催で、26日まで(14日を除く火曜休館)。