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【静岡県】

握って香って、むれ予防 茶と遠州綿紬で介護グッズ 静岡

静岡新聞 2018年11月8日(木)
異業種コラボレーションで開発された介護グッズ「にぎるっ茶」=10月中旬、静岡市駿河区
異業種コラボレーションで開発された介護グッズ「にぎるっ茶」=10月中旬、静岡市駿河区

 においや湿気を茶葉と遠州綿紬(つむぎ)で癒やす−。静岡市の看護師が考案した、脳梗塞などで手の筋肉や関節がこわばる拘縮(こうしゅく)を起こした患者のための介護グッズ「にぎるっ茶」がこのほど福祉機器コンテスト2018(日本リハビリテーション工学協会主催)で優秀賞を受賞した。静岡市の製茶問屋が中心となって商品化した。
 静岡県西部特産の遠州綿紬で作った専用の袋にティーバッグを入れる。握ることで指の間や手のひらのむれやにおいを防ぐ。「介護現場で課題の“におい”を和らげ、快適に過ごしてほしい」と静岡市駿河区の有料老人ホーム「ナーシングホームあしたば」の看護師古川睦子さん(62)が考案した。
 これまで患者にはタオルを握ってもらい拘縮予防をしていたが、「より効果のあるものを」と、消臭効果などのある茶葉に着目。相談を受けた製茶問屋の山梨商店(同市葵区)が中心となり、県工業技術研究所(同区)や紫屋せんい技術士事務所(浜松市中区)などと連携して完成させた。
 綿紬は吸湿性や消臭性があったが、開発研究の中で茶葉を活用するとより機能が高まる効果もあることが分かった。古川さんによると、使用者からは「茶の香りがして快適」と喜ばれているという。
 山梨商店は煎茶とほうじ茶の特徴を生かした専用のブレンドティーバッグも用意する。山梨宏之取締役(65)は「湿気やにおいを解消する“身につけるお茶”として、茶の可能性を広げたい」と語った。