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【埼玉県】

無料検診を続ける83歳 戸田の眼科医

埼玉新聞 2017年10月10日(火)

検診する箕田健生さん(右)、奧は長男の宏さん=戸田市

 戸田ライオンズクラブ(LC、柴井健会長)は1日、戸田市上戸田の戸田市商工会ビルで、眼科医による目の無料検診を行ない、市民75人が診察を受けた。同LCの創立メンバーで市内に住む眼科医、箕田健生さん(83)が奉仕活動として提案し、今年で45回に。箕田さんは「この活動でたくさんの人を救えたと思う」と話している。

 目の無料検診は1973年から毎年1回行われている。箕田さんは帝京大学医学部教授や同大市原病院長を務めて多忙だった86年から13年間は大学の同窓生などに代役を頼んだものの、99年に定年退職してから復帰し、現在に至っている。

 窓のブラインドを下ろし暗くした大会議室で箕田さんは眼科医の長男、宏さん(51)と2人で診察を続けた。訪れた市民に「何か気になることはありますか」と優しく声を掛けた。

 津市で生まれ、東京大学医学部を卒業。東大に勤務した後、36歳だった1967年ごろに戸田市中町に移り住んで眼科医院を開業した。

 「72年に発足した戸田LCに創立メンバーで参加した。自分の仕事を生かした奉仕活動として眼科の無料検診を提案し、翌年から始めた」という。74年から市教委が応援し、小中学生による目の愛護ポスター展を同時に開いている。

 開業当時、中町の辺りは一面の田んぼ。市内には眼科医院がなかったので、無料検診には大きな反響があった。

 「当時は結膜炎が多かった。最近はアレルギー疾患が増えた。初期の緑内障、糖尿病による網膜症などが分かったケースもある。早期発見で助けることができた」と振り返る。

 長く続けていると、まちの様子も変わり、病気も変わった。人生の途中でかかり、重い場合は失明する加齢黄斑変性症は、眼底の中心部で映像の焦点が結ばれる場所の黄斑が傷む病気。箕田さんが医学生のころは知られていなかったという。

 「最近の20年から30年で増えた。パソコンやスマートフォンの画面を長時間見続けることも一因とされています。孫がスマホの小さな画面をじっと見つめていると心配になる」と話した。

 同時開催の夏休みの小中学生による「目の愛護ポスター」展は9月11日から28日まで、戸田市役所ロビーで開かれた。今年は2004点の応募があり、市教育長賞10点、ロータリークラブ会長賞8点など60点が入選した。

 表彰式の会場で、母親のゆかりさんら家族と一緒に自分の作品「目は一生のパートナー」を見ていた戸田第二小学校の6年生、金瑞希さん(12)は「目は一生使うから大事にしたい」と話した。弟の2年生、凌空(りく)君(7)は「僕は来年頑張る」と話していた。

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