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【京都府】

児童養護施設の退所後、冊子でアドバイス 京都市作成

京都新聞 2018年6月8日(金)

児童養護施設などの退所者向けに日常生活のアドバイスをまとめた冊子を作成した編集委員会のメンバーら(京都市中京区・市役所)

 京都市は、児童養護施設の退所者らを支援するため、日常生活のアドバイスをまとめた冊子「船出のためのナビ」を作成した。昨年行ったアンケートで集まった退所者の声を受け、1人暮らしで問題となりがちな金銭管理や食事づくり、対人関係の悩みなどをテーマに、若者が親しみやすい漫画を交えてまとめた。

 児童養護施設には、親がいなかったり、虐待されたりした経験がある子どもらが入所している。原則として18歳で退所するが、アンケートでは、うまく自立できずに試行錯誤している実態が浮かび上がった。

 冊子では、部屋の探し方に始まり、公共料金の支払いや銀行口座の開設といった金銭管理、簡単な食事のレシピ、病院や健康保険の利用方法などについて掲載した。

 寂しくなった時などに同世代の若者とつながることができる場所として、市内7カ所の青少年活動センターの場所を案内した。インターネットでのトラブルや交際相手らからの暴力、引きこもりなどに関する相談窓口も掲載した。

 冊子は、市が京都児童養護施設長会や市ユースサービス協会、市社会福祉協議会と編集委員会を立ち上げて作成した。京都弁護士会や京都府警など約20団体からも意見を聞いた。漫画は、同志社大漫画研究会が担当した。

 編集委員で、北区の児童養護施設「京都聖嬰(えい)会」職員の北村俊樹さん(38)は「施設にいる時から退所後の対応法を伝えているが、担当職員によって内容にばらつきもあるため、冊子が一つの基準になれば」と期待する。同大漫画研究会の4年、藤田太郎さん(21)は「退所後に頼る先がない同世代の人が少しでも暮らしやすくなってほしい」と話す。

 B5判94ページ。1500部作成し、市内8カ所の児童養護施設などを通じて入所者や退所者らに配った。市のホームページでも公開している。

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