ワムネット
ニュース
【長崎県】

長崎シングル介護を考える会交流会5周年 「孤独」吐き出せる

長崎新聞 2017年11月6日(月)

介護について語り合うメンバー=長崎市江戸町

 11月11日は「介護の日」。長崎県内の独身者が親や親族などの介護生活について情報交換する「長崎シングル介護を考える会」の交流会は今月、5周年を迎える。会員の悩みや不安を聞いた。

 40代女性はこう話す。「シングル介護は孤独。誰にも共感されず、ねぎらってもらうこともなく、日々綱渡りで、目の前のケアと仕事を両立してきた」

 2012年8月に発足した考える会は、独身者(未婚者、離婚または死別した人)が親や親族などを1人で介護する状態を「シングル介護」と呼んでいる。何でも打ち明けられる環境を目指し、奇数月の最終土曜に長崎市内で交流会を開いている。

 対象は、シングル介護をしている人、今後そうなる可能性がある人、シングル介護に関心がある人。毎回5〜10人が、テーブルを囲んでざっくばらんに語り合う。地域医療や福祉の問題などについても意見を交わす。最近は自分たちの老後や墓、不動産についても話題になるという。

 3年前に会を知ったという畠本悦子さん(62)。95歳の母親は9年前、車いす生活に。仕事と介護に追われる日々が続き、気が付くとうつ病を患っていた。少しずつ仕事量を減らしたが両立できず3年前、退職した。会の存在を知ったのはそのころ。「みんなが聞いてくれて、話しながら涙が出てきた。つらいのは自分だけじゃない。ここでは介護の本音を語れる」

 代表者を固定せず、複数人が「世話人」として会を運営。初回から交流会に参加し、今は世話人を務めている毛利真紀さん(41)は「『介護者はこうあるべき』という世間のイメージがある」と指摘。「よほどの用事がないと介護サービスを利用しづらいとか、映画や旅行に出掛けることが後ろめたいという声はよく聞く。自分自身がリフレッシュする時間も必要なのに、家族介護者への支援は十分ではない」と語る。

 「気持ちを吐き出せる場所は大事」(40代女性)「一人でも多くのシングル介護者の方に、この活動を知ってほしい」(50代女性)−。交流会は、日常の介護で抱え込んだ思いを、ありのまま伝え合う居場所になっている。世話人の一ノ瀬惠介さん(50)は「話したことは、そこに置いて帰るというルールがある。無理に話さなくても、聞くだけで大丈夫。安心して来てほしい」と話す。

 次回の交流会は25日午後2時、長崎市出島町の出島交流会館。参加費100円。問い合わせはメール(singlekaigo@gmail.com)。同会ホームページでも情報発信している。

表示モード:

  1. スマートフォン
  2. PCサイトはこちら