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【広島県】

高齢者の免許自主返納急増 神石高原町、タクシー補助効果も

山陽新聞 2018年3月7日(水)

神石高原町のタクシー運賃補助の申し込みを行う住民

 広島県神石高原町で運転免許証を自主返納する高齢者(65歳以上)が急増している。2017年の返納者は73人に上り、16年(19人)の4倍になった。背景について福山北署は「高齢ドライバーの事故の社会問題化に加え、タクシー料金を補助する町の施策の効果もあった」とみている。

 65歳以上の自主返納者数は同署開設の2008年以降、10人前後で推移。返納後に申請・交付される運転経歴証明書が身分証明書として無期限に使えるようになった12年に一時増えたものの、20人には届いていなかった。

 急増の背景には、高齢者の事故の多発があると見られる。同署管内では17年中386件の人身事故が発生し、160件で65歳以上が絡んでいた。高齢ドライバーによる事故も目立ち、12月には町内で81歳の男性が運転する軽乗用車が川に転落して死亡した。

 同署は高齢者の事故対策を重点目標に掲げ、各家庭への巡回連絡や広報紙で免許自主返納の啓発を強化。「生活に必要なケースもあると思うが安全第一。家族も本人とよく相談してほしい」と呼び掛ける。

 一方で17年度に始まった町の交通施策も住民に定着してきた。75歳以上の高齢者や運転免許証を持たない人を対象に、町内のタクシー移動を最大600円に設定。登録者は3月1日現在で1708人と町人口の2割近くに達した。申請の際に自主返納の方法を尋ねる人も多いという。「車を持たなくても快適に暮らせる町づくりを今後も維持、継続させたい」と町総務課。

 高齢者(65歳以上)の運転免許自主返納の増加は全県・全国的傾向。県警によると、17年の県内の返納者は7883人と過去最高だった16年(6111人)を大幅に更新した。警察庁まとめでは、17年は全国で40万3113件に上り前年の1・2倍だった。

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