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【秋田県】

<アート公民館>引きこもりや障害者の自己表現の場に 創作活動

河北新報 2017年11月21日(火)

サポート役の大学生(左)と談笑しながら絵を描く参加者

 創作活動を通じて障害者や引きこもりの人の自己表現につなげてもらおうと、秋田市のNPO法人「アートリンク うちのあかり」が同市泉東町で「アート公民館 うちのあかり」を運営している。代表を務める秋田公立美術大(秋田市)の安藤郁子准教授(47)は「生きづらさを抱える人が気軽に集える居場所になればいい」と語る。
 アート公民館は今年6月、平屋の民家を改修して開設した。アートリンクは障害児の親や施設関係者ら約30人で構成され、秋田市の委託を受けて障害者のアート作品を募集し、展示する活動などをしている。
 月1回、午前10時〜午後3時に開く「創作の日」では毎回数人が作品制作を楽しむ。公立美大生らがサポート役を務め、必要な画材や素材をそろえたり助言したりする。障害者らが作品を持ち寄り、感想などを語り合う「語りの日」も月1回実施している。
 11日の「創作の日」には10人が集まった。粘土で食べ物を作ったり、ペンで規則正しく模様を描くなど表現方法や題材はさまざま。音楽を聴きながらの作業や途中で休憩を挟むなど、制作ペースも参加者に合わせている。
 NPOメンバーの戸嶋祐子さん(44)=秋田市=は知的障害がある長男諄(あつし)さん(19)と参加した。「アートには障害者の魅力を引き出す力がある」と戸嶋さんは言う。
 諄さんが周囲に迷惑ばかり掛けていると悩んでいた6年前、諄さんが描いた架空のキャラクターの絵を勤務先に飾ると「この絵を見て元気が出た」と声を掛けてきた女性客がいた。戸嶋さんは「たった一言だけれど勇気づけられた。絵を通じて子どもを肯定できた」と語る。
 安藤さんは「生きづらさを抱える人は社会の中で自分の感情を押さえ込みがち。アートで自分を表現することで、自信を付けるきっかけにしてほしい」と話す。

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