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【栃木県】

「安心できる」傷病者ら歓迎 妊婦など率先対応 栃木県内・増える女性消防士

下野新聞 2019年6月18日(火)
出動の準備をする女性消防士ら
出動の準備をする女性消防士ら

態勢整備進み職域拡大
 県内で近年増加傾向にある女性消防士。傷病者らから「対応に女性ならではの柔らかさがあり、安心できる」と歓迎する声が上がる。消防や救急の現場は24時間勤務と拘束時間が長く、女性に比べて体力的に勝る男性が圧倒的に多い職場だが、受け入れ態勢の整備などで女性の職域も広がりつつある。
 「(女性消防士が)いてくれて良かった」
 小山市消防署の救急隊員小梁川弥香(こやながわみか)さん(24)は、処置に当たった女性傷病者の思いを感じることがある。妊娠中の女性を搬送する場合などは率先して対応するよう心掛けているといい、同市消防本部の担当者も「女性傷病者の胸に触れるなど、男性ではためらう部分もある。女性の救急隊員がいることで傷病者の見方が違う」とメリットを話す。
 体力と技術をより要する職種へステップアップを図る女性消防士もいる。同署の丹下歩実(たんげあゆみ)さん(23)は本年度の内部試験に合格し、特別救助隊員として消防第一係に配属された。身長149センチと小柄で、男性が腕を伸ばした高さにある車両のスイッチを操作する際などには苦労もある。それでも「女性は入れてもらえない現場だと思っていた。興味がある活動内容をどんどん周囲に示せば、取り組ませてもらえる」と目を輝かせる。
 足利市消防本部は4人の女性消防士全員が産休・育休を経て職場復帰した。うち2人は本人の希望で救急の現場に戻り、家族の協力や民間のサービスを得て勤務している。休職中は臨時職員を当て、欠員が出ないようにしたという。
 国は女性消防吏員がゼロの消防本部について、事態の早期解消と複数人確保を目標に掲げている。芳賀地区広域行政事務組合消防本部には例年1人程度の女性受験者がいるが、採用には至っていない。同本部は「施設面での受け入れ態勢は整っている。引き続き積極的に採用活動を続けていく」としている。