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【山梨県】

疲弊したスタッフ支援 山梨県立中央病院看護チーム、千葉で活動

山梨日日新聞 2019年10月4日(金)
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台風15号で被害を受けた千葉県に入り、病院で支援活動に取り組んだ高野一城さん。「経験を伝えていきたい」と話す=甲府・県立中央病院

 千葉県を中心に大規模停電などの甚大な被害をもたらした台風15号で、高野一城さん(39)ら山梨県立中央病院の看護師チームは9月中旬の4日間、千葉・鴨川市の亀田総合病院で支援活動に取り組んだ。両病院が業務連携していた縁で実現。疲労していた現地スタッフをサポート、高野さんは「横のつながりがあり柔軟な対応ができた。現地で学んだことを生かしたい」と話している。
 県立中央病院は亀田総合病院の要請を受け、高野さんら看護師3人と事務職員1人の計4人でチームを結成。一行は台風が去った9月12日夜に出発し、13〜16日、亀田総合病院の救命救急センターで看護業務の支援に携わった。
 高野さんによると、千葉県入りした夜、街路灯や住宅の明かりがついていない暗闇の地域があり、広範囲に及んだ停電を実感したという。
 千葉県内は停電や断水に見舞われ、総合病院にはクーラーが使えずに熱中症になった人や、治療に水が必要な人工透析患者が増えていた。壊れた屋根にブルーシートを張る作業中に転落し、運び込まれるケースもあった。
 目の当たりにしたのは、熱中症や人工透析患者の対応に奔走し、疲弊した現地の医療スタッフの姿。連日の勤務の上、自宅は断水や停電に見舞われていて、不自由な生活下でストレスを感じたり、携帯電話がつながらないため病院と連絡がつかず業務後も気をもんだり、「疲労の色が濃かった」(高野さん)。中央病院チームが応援に入ったことで、現地スタッフが休日を確保できたという。
 今回の看護師派遣は県などの公的機関を通さず、両病院に平時から業務連携の関係があったことでスムーズに対応できたという。
 一方、総合病院は電気、水道とも通じていて、会員制交流サイト(SNS)を通して、冷房が効いた場所での休憩を呼び掛けたり、携帯電話の充電が可能なことを案内したりしていた。高野さんは「災害時、病院が地域住民に役立つ情報を発信することも大切だと感じた」と話した。〈植田裕作〉