ニュース
医療

【大分県】

多言語アプリで救急活動円滑に 大分市消防局が「ボイストラ」導入

大分合同新聞 2020年2月7日(金)
ニュース画像
救急隊専用の多言語音声翻訳アプリ「救急ボイストラ」の画面。同アプリは31言語に対応し、病状などをスムーズに把握することができる=大分市消防局

 増加する外国人居住者や観光客の急病、けがなどに対応するため、大分市消防局が導入した「救急ボイストラ」が効果を発揮している。スマートフォンを使って意思疎通できる多言語音声翻訳アプリで、昨年のラグビーワールドカップ(W杯)時にも役立った。現場の隊員からは「コミュニケーションを取りやすい」「早く意思疎通できて便利」と好評だという。
 救急ボイストラは消防庁と情報通信研究機構(東京都)が共同で開発した救急隊専用の無料アプリ。アジア、ヨーロッパを中心とした31言語に対応し、音声や画面上の文字で日本語とスムーズにやりとりできる。
 そのうち15言語では、救急現場で使う頻度が高い「持病はありますか」「発症時間は」「搬送を開始します」など46種類を定型文として登録。現場滞在や病院への搬送時間の短縮につなげられる。電波が届かない場所でも使える。
 市消防局は2018年度に導入。18年に6件、19年に7件の使用実績があった。ラグビーW杯の試合当日は3件。以前はイラストで症状を記した専用板を使い、指でさしてコミュニケーションを取っていたが、確実な聞き取りや現場での適切な処置ができるようになったという。
 同局警防課は「今年は東京五輪もあり、外国人観光客が増えることも想定される。ICT(情報通信技術)など効果のありそうなものは取り入れ、多くの人の安全・安心を守りたい」としている。

<メモ>
 県消防保安室によると、県内では14消防本部のうち11本部で導入済み。18年は23件、19年には12件の現場で使われた。