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【熊本県】

無痛分娩、麻酔医を養成 福田病院が熊本大病院で寄付講座

熊本日日新聞 2020年3月30日(月)
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産科麻酔学の寄付講座開設を発表する福田病院の福田稠理事長(左から3人目)ら=27日、熊本市中央区

 福田病院(熊本市中央区)は27日、4月から熊本大学病院(同区)に「産科麻酔学」の寄付講座を開設すると発表した。産科に特化した麻酔医を養成し、身近な病院で安全に無痛分娩[ぶんべん]ができる体制を整える。産科麻酔を専門にした講座は全国で初めて。

 麻酔で陣痛を和らげる無痛分娩は欧米では一般的だが、日本では産科麻酔の専門医が少ないこともあり普及が進んでいない。ただ近年は国内でもニーズが高まっており、人材育成が急務だという。

 講座は麻酔科や産科の医師が対象。同大大学院生命科学研究部の杉田道子准教授が指導する。産科麻酔の研究と専門医養成に加え、無痛分娩を実施する医療機関の技術向上を図る講習会も開く。講習会はこれまで大都市圏でしか開かれず、地方で無痛分娩が普及しない一因となっていた。杉田准教授は「講座を通じて質の高い産科麻酔の体制を確立させたい」と意気込む。

 講座の開設期間は5年間で延長もできる。福田病院から同大病院への寄付講座は、2009年開設の「新生児学講座」以来2度目。同病院で会見した福田稠[しげる]理事長は「県内でも無痛分娩の希望者は多く、身近な病院で受けられるよう裾野を広げたい」と語った。(深川杏樹)