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【青森県】

認知症予防へ覚書/深浦町・診療所・薬局連携

東奥日報 2020年4月17日(金)
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認知症予防へ覚書を締結した(左から)吉田町長、一井専務、吉岡所長

 青森県深浦町と町立深浦診療所、調剤薬局「いちい薬局」の三者は15日、認知症を予防するまちづくりに向けて覚書を締結した。認知症の前段階となる「軽度認知障害(MCI)」を早期に発見・治療するため、連携体制を明確にした。

 町によると、同町の65歳以上の高齢化率は46.9%(2019年)と県内3位。認知症対策が課題となる中、いちい薬局は17年度から町と共同で、ボランティアで高齢者の認知機能を調査してきた。

 調査結果は、高齢者本人の同意を得て保健師と共有し、必要に応じて、医療機関で検査を受けるなどの体制を確立。覚書では認知症早期発見と予防の理解促進で連携することなどが盛り込まれた。

 同薬局の一井定信専務は薬剤師で現在、弘前大学医学研究科の大学院生。町内の高齢者272人を対象に、記憶力など脳の活性を市販ソフト(CogEvo=コグエボ)で調べたところ、一般的な検査法(MMSE)より早期に、MCIを把握できることを確認した。研究成果が認められ、その論文が昨年11月、英文の専門雑誌に掲載された。

 町保健センターで行われた締結式で、吉田満町長と吉岡秀樹診療所長は「蓄積データを役立てて、よりよい認知症対策につなげたい」などと意欲を示した。一井専務は「『発症しても安心できる地域』ではなく『認知症にならない地域』を目指したい」と力を込めた。