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【福井県】

聴覚障害者の受診、スマホで支援 福井県が新サービス

福井新聞 2020年4月21日(火)
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新型コロナウイルス感染疑いで聴覚障害者が病院受診時に利用できる遠隔手話通訳サービス=福井県福井市の県聴覚障がい者センター

 新型コロナウイルス感染疑いや不安のある聴覚障害者を支援するため福井県は、全国に先駆けて病院受診時にスマートフォン(スマホ)を使い、遠隔にいる手話通訳者を介して医師らと会話できる専用の遠隔手話通訳サービスを導入した。通常は聴覚障害者の通院時などに手話通訳者が同行するが、通訳者の感染を防ぐ目的もある。

 障害者や高齢者向けのテレビ電話システムを手掛けるプラスヴォイス(東京都)と契約し、3月20日から県聴覚障がい者センターなどが運用している。

 遠隔手話通訳サービスが受けられるのは、感染疑いのある場合のPCR検査や病院受診時。各地区の感染症指定医療機関などの総合受付や診察室にはQRコードが置かれており、聴覚障害者はスマホで読み込むとサービスが利用できる。病院に行く前にQRコードを配ることも県聴覚障がい者センターが検討している。

 スマホの画面には手話通訳者が映り、医師の音声を手話で通訳したり、聴覚障害者の手話を音声にして伝えたりする。プラスヴォイスの手話通訳者か、県聴覚障がい者センターの担当者を選択できる。サービス料は県が負担する。同センターによると、4月18日時点では利用はまだない。
 県ろうあ協会の会長と副会長は「サービス導入は安心できるし、うれしい」としつつも「陽性が判明して入院となった場合の対応は未整備なので、コミュニケーションが取れずに困ってしまう」と対応を要望。これを受け県障がい福祉課は、入院した場合の対応も含めてサービス拡充を検討している。

 また県聴覚障がい者センターは、聴覚障害者が感染が心配される場合の対応マニュアルをホームページ上で動画配信。37・5度以上の発熱や体のだるさ、息苦しさなどを記す「ファクス相談票」を保健所に送信するよう呼び掛け、遠隔手話通訳サービスの手順も紹介している。

 遠隔手話通訳サービスの受付時間は、プラスヴォイスが午前8時〜午後9時。同センターは午前9時〜午後5時(火曜、日曜、祝日休み)