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【青森県】

医師の画像連携、救急隊員も活用/弘前

東奥日報 2020年4月22日(水)
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医療用画像連携システムの端末を見ながら、システムの有効性を確認する桜田宏弘前市長(中)ら=2019年4月

 医師同士が医療用画像を確認して診断・治療に役立てる画像連携システムを昨年、青森県内で初めて導入した弘前市は2020年度、救急車に乗った救急隊員もシステムを活用できるようにする。出動先の傷病者の状態や事故現場の状況を医師が正確に早く把握できるため、迅速な診断・治療や救命率アップにつながる−と期待されている。市によると、使用対象を救急隊にも拡大したシステムは全国的にも珍しいという。

 システムは、タブレット端末やスマートフォンなどを通して医師同士がコンピューター断層撮影(CT)、磁気共鳴画像装置(MRI)などの医療用画像を確認するというもの。19年度、弘前大学医学部付属病院、国立病院機構弘前病院、健生病院、弘前脳卒中・リハビリテーションセンターの4病院で計24台を運用した。「患者の容体急変時、大学病院へ相談し、迅速に受け入れてもらった」と効果を語る声や「救急隊やドクターヘリなどとの連携がより実用的で有効性が高い」などの提言が出されていた。

 本年度は、弘前消防本部の救急車15台に搭載されているスマートフォン端末の更新に合わせシステムを導入。救急隊が出動先で、傷病者の状態を撮影し、病院に送信できる仕組みづくりに取り組む。事故現場では車両の破損状況、周囲の状況なども送信できる。市は本年度予算に、救急車でシステムを活用する事業費として500万円を計上した。

 弘前大学高度救命救急センターの花田裕之センター長(救急・災害医学講座教授)は「傷病者の状態や事故現場の様子を画像で確認できれば、受け入れ病院の人員を早く配置し、機器類を迅速に準備できる。専用アプリなので個人情報もしっかりと保護できる」と語った。弘前消防本部警防課の担当者は「現場の状況をより画像で詳しく伝えることができるので、患者の治療に有効」と語った。

 市は本年度、西北五医療圏域でもシステム運用の見学会を開く。市企画課の担当者は「将来的には広域での運用を目指したい」と語った。