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【熊本県】

新型コロナで続く休校、我慢した子どもを褒めて 精神科医アドバイス

熊本日日新聞 2020年4月30日(木)
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子どもとの接し方について助言する、精神科医の泉薫子さん=熊本市中央区の下通り心身医療クリニック

 新型コロナウイルス感染症は、人と社会のあらゆる面に影響を広げています。私たちは、さまざまな不安にどう対処すればいいのでしょうか。熊本県内の専門家に「今、伝えたいこと」を聞きました。

 −精神科医として今、気になっていることは何ですか。

 「休校や外出自粛が続き、子どもたちの閉塞[へいそく]感やイライラなどの精神的ストレスが増しています。人と触れ合えない状態が続くと、過度に甘えたり、元気をなくしたりする症状が出て、症状が進むと悲しくなったり怒りっぽくなったりします。悪化させないためには体調管理が最も大事。生活のリズムを崩さないように起床時間など生活のルールを決めましょう」

 −子どもを不安にさせないために、どうすればいいですか。

 「新型コロナウイルスがどういうものなのか、できるだけ具体的に教えてあげてください。例えば『人から人にうつる病気だから、人があまりいない場所で遊んでね。遊んだ後はしっかり手洗いと消毒をしましょう』と。親が説明してあげると子どもは安心します。テレビは不安をあおるような情報が含まれている場合もあるので、気を付けましょう」

 −休校中は、どうしてもスマートフォンやゲームの時間が長くなってしまいます。

 「子どものゲーム依存やスマホ依存に悩んでいる保護者は結構います。子どもはまだ自分の行動をコントロールできないので、楽しければのめり込んでしまいます」

 「でも、今は休校中にオンラインで授業をする時代だし、友達と連絡を取り合うことも大事。情報通信機器との向き合い方を考えるチャンスでもあります。これからはIT機器なしでは生きられませんから、上手に使う方法を親子で考えましょう」

 「子どもには『スマホを長く使い過ぎると、気付かないうちに目が疲れてきつくなるよ。だから30分までだよ』と言ってください。そして、やめられたら褒めてください。こういう時期ですから、少々ゲームをし過ぎたとしても、叱らずに大目に見てあげましょう」

 −目標にしていた部活動の大会や楽しみなイベントが中止になり、落胆した気持ちをどう切り替えさせたらいいでしょう。

 「誰かのせいにして恨んだり、がっかりし過ぎてしまうとマイナスにしか作用しません。今後も我慢は続くと思いますが、やり遂げたら達成感を得ることができます。子育ての上でも、我慢をさせることは大事な力をつける第一歩です。新型コロナが終息した時には『大変だったけど、頑張った』と思えるでしょう。今はつらい時期ですが、子どもが我慢して乗り越えた時には、しっかり褒めてあげましょう」(聞き手・豊田宏美)