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【静岡県】

慢性疾患受診・予防接種「コロナ控え」しないで 医師が呼び掛け

静岡新聞 2020年5月18日(月)
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慢性疾患の患者を診察する野田昌代院長(右)。適切な受診、服薬を呼び掛ける=9日、浜松市北区のわんぱくキッズクリニック

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、静岡県内で患者が医療機関の受診や予防接種を控える動きが広がっている。医師らは「慢性疾患の患者の受診や予防接種は不要不急の用事ではない」と指摘し、症状をコントロールしたり予防したりするための適切な受診を呼び掛けている。
 「コロナが怖いので予防接種を延期した方がいいですか?」「普段より多めに薬を出してほしい」−。浜松市北区の小児医院「わんぱくキッズクリニック」では、3月の学校臨時休校以降、患者から来院を不安視する声が聞かれるようになった。受診を控えて薬が切れ、症状の悪化をきたす慢性疾患の患者も見られるという。
 同クリニックの3、4月の受診者数は前年同月比で3割以上減少した。野田昌代院長は休校や外出自粛によって集団生活で広がりやすい風邪や溶連菌感染症などが減ったことも影響しているとした上で、「しっかりワクチン接種をして防げる病気を防ぎ、慢性疾患も適切に服薬して体調を維持することが大事。防げるリスクは減らしてほしい」と呼び掛ける。
 県保険医協会が県内の会員医療機関を対象に実施中の調査では、これまでに集計した約200施設の8割が「4月の外来患者数の減少」を回答した。同協会の聞間元・理事長は「感染を恐れて電話で処方箋を依頼したり、不要不急と言われる病気を我慢したりする傾向がある」と話す。
 医療機関側は、患者が安心して受診できる環境を整えている。わんぱくキッズクリニックは、感冒症状のある患者と症状のない患者の診療時間を分け、患者同士の接触を避ける対策を進める。
 オンライン診療を取り入れる動きも加速している。静岡市駿河区の静岡曲金クリニックはオンラインで定期診療する内科慢性疾患患者を10人から30人に増やし、今後さらに拡大する予定だという。時限措置で患者が薬を配送で受け取れるようになり、真砂玲治理事長は「確実に薬を服用して症状をコントロールしてほしい」と願う。