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【京都府】

民生委員も高齢で持病あり、感染恐れ訪問活動に影響 コロナ禍で手紙やライン活用も

京都新聞 2020年6月12日(金)
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コロナ禍の活動について報告が行われた栗東市内9学区の民生委員代表が集う会議(同市安養寺・なごやかセンター)

 新型コロナウイルスの感染拡大は、滋賀県内で高齢者らの見守りを行う民生委員の活動にも影響を与えている。緊急事態宣言下では訪問活動自粛を余儀なくされた。解除後は第2波、第3波への警戒の中、3密(密閉・密集・密接)回避と日常を両立させる「新たな生活様式」に対応した取り組みの模索が始まっている。

 「なんせ民生委員も高齢で持病のある人が多いので自分自身が感染しないように気をつけねば」。先月下旬、栗東市内の民生委員代表が集う会議で、治田東学区の安部准二代表(70)が強調した。同市の委員数は約140人、平均年齢は65歳。今月から通常の活動に戻ったが、不安を抱えての再開となった。
 国内での感染確認が増えた3月初旬、全国民生委員児童委員連合会(東京都)は電話やメール活用を促す通知を出した。事実上の戸別訪問自粛要請だ。県内でも訪問活動に制限がかかり、委員全員が集まる月1回の定例会も中止になった。
 一方、自粛期間が顔を突き合わせる大切さを再認識させる契機にもなった。
 草津市の山田学区の飯田美智子会長(73)は「毎日町内を散歩しながら、1人暮らしの高齢者宅を外から見て安否を気にかけてきた」と話す。守山市の小津学区の大谷加代子会長(65)も「気になる担当宅に便りを持って行くと、こちらが『インターホン越しで』と言っても、大半は自宅から出てきた」と振り返る。
 栗東市大宝東学区では無料通信アプリLINE(ライン)の民生委員グループを作成。支援対象者や行政の生活支援情報などの共有化を開始した。委員同士の接触を減らす狙いもある。また、LINEによって「フードバンクびわ湖」(甲賀市)の活動を知り、委員自身が同バンクから提供を受けた食材を配布する試みを始め、生活状況の把握に努めている。
 守山市の速野学区では相手を気遣う手紙を届けたり、これまでは玄関口での対応を軒先に変更したりした。草津市の山田学区では感染防止の注意点をまとめた手作りチラシを高齢者に渡す。
 今月の活動再開後、コロナ感染予防と地域の関係づくりを探る新たな動きが出ている。