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【岩手県】

PCR、ボックスで安心 岩手・二戸市の浅川准教授開発

岩手日報 2020年8月17日(月)
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開発したPCR検体採取用ボックスの特長について解説する浅川拓克准教授

 八戸市の八戸工大(坂本禎智(よしのり)学長)工学部の浅川拓克(たくかつ)准教授(51)=岩手県二戸市仁左平=らでつくる同大チームは、PCR検査の検体採取用ボックスを開発した。新型コロナウイルス感染症に対する医療現場支援の一環で、完成品を八戸市立市民病院に寄贈。地元の知の拠点として地域医療を守る力となっている。

 ボックスは縦横各1メートル、高さ2メートルで重量約80キロ。アルコールに強い塩化ビニール板と防炎シートで高い密閉性を確保し、内部に入った医師は側面に設置されたゴム手袋で患者と直接接触することなく検体採取できる。ウイルスの内部侵入を防ぐため、0・3マイクロメートルの粒子を99・99%以上集じんするフィルターでろ過した空気をボックス内に送り、圧力を高める構造になっている。

 同病院から開発の相談を受け、浅川准教授や各学部の教員、学生など計20人以上が関わり、約1カ月の試行錯誤を重ねて完成。同病院の今明秀院長は「感染を防ぎながら作業ができ、心強く安心できる」と感謝する。

 同大は今後、改善点を探りながら企業と量産化に取り組んでいく。浅川准教授は「学内の力を結集して作り上げた。地域医療の現場を守るため、これからも地元の大学としてできることを探っていきたい」と力を込める。