
「赤ちゃんのこと教えていただけませんか?」と呼び掛けているメッセージカード=熊本市西区
慈恵病院(熊本市西区)は1日、親が育てられない子どもを匿名でも預かる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」前にメッセージカードを置いた。子どもに関する情報を、預けた親らに書き残してもらう試み。
カードには子どもの名前と生年月日、メッセージを記入できる。1枚ずつ設置し、子どもが預けられた場合に、記入の有無を看護師らが確認する。
昨年2月、蓮田健院長らが韓国にある同様の施設「ベビーボックス」を視察した際に、アイデアを得た。これまでゆりかごに預けられた子どものうち3〜5人に1人は、手紙やメールによる親などからの情報提供がなかった。蓮田院長は「メッセージは子どもの心の支えになるはず。負担にならない程度に書き残してほしい」と期待している。カードの管理方法は今後検討していく。(平澤碧惟)