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元消防職員の救急救命士、病院が採用 医師、看護師の業務緩和へ
医療

【福井県】

元消防職員の救急救命士、病院が採用 医師、看護師の業務緩和へ

福井新聞 2021年4月9日(金)
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業務内容について羽場院長(右)らと打ち合わせをする救急救命士の2人=4月1日、福井県福井市の福井厚生病院

 救急車内などで救命処置をする救急救命士を、消防機関ではなく医療機関のスタッフとして活用する動きが福井県内でも出てきた。福井厚生病院(福井市)は今春、救急救命士の国家資格を持つ元消防職員2人を正職員の“病院救命士”として採用。医師の指示・管理体制の下、急患受け入れの電話対応や転院搬送、院内患者の急変時の初動対応などに当たる。

 高齢化社会の進展に伴い救急搬送の需要が増大する半面で、医師や看護師らの不足が課題となっている。国は医療関係職種の業務範囲の拡大を検討しており、救急救命士もその対象の一つ。県外では、専属部署を設けて救急救命士を採用する医療機関が少しずつ増えているという。

 福井厚生病院はこれらの背景を踏まえ、医師や看護師の過度な業務負担を緩和しつつ、往診・訪問診療といった地域医療の提供体制を強化しようと、救急救命士の院内採用を検討。昨年度まで消防職員だった2人を雇用した。

 具体的な業務は▽救急相談電話の対応▽転院先の手配や患者搬送▽病院救急車の管理・運転▽院内で患者が急変した際の初動―など。電話対応には、救急車の受け入れや治療の優先度を決めるトリアージ補助も含まれる。院内職員向けに心肺蘇生や応急手当ての講習も担当する。将来的には、在宅医療を担うドクターカー業務にも携わってもらう構想もあるという。

 救急救命士が処置を行える場所や内容は法的な制限が多く、同病院は医師による「メディカルコントロール」と呼ばれる指示・管理体制を整え、具体的な業務内容を詰めていく方針。羽場利博院長は「救急救命士には、在宅医療をはじめとした新たな体制づくりの担い手として期待している。開業医や消防機関との橋渡し役にもなってほしい」と話している。

 救急救命士の受験資格は、養成課程のある大学や専門学校でカリキュラムを修了するか、消防官として所定の救急業務を経験し養成所で一定期間の講習を受ける必要がある。有資格者の多くが消防機関に所属しているとみられ、県危機対策・防災課によると、県内の消防機関に所属する救急救命士は約300人いるという。

 福井厚生病院に採用された2人は、ともに「地域医療を支える一員に」と県内の消防組合から転身した。消防職員として17年勤めた男性は「公務員を辞めるのは一大決心だった」と振り返る。8年間の救急救命士の経験を踏まえ「高齢化が進む中、待機型の救急より、積極的に出向いてケアする大切さを感じていた。病院のチームの一員として、患者の不安を取り除く活動に励みたい」と意気込む。

 県外の大学卒業と同時期に資格を取得して消防組合に入った男性は「より医療に近い業務に携わりたい」と病院勤務を決めた。「出身大学のOBには県外の病院で働く救急救命士も多く、他県の情報を集めて自分たちの参考にできれば」と話す。

 2人は「ほかの職種のスタッフと連携しながら、新たな仕組みをつくりあげたい」と口をそろえている。

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