
重度障害児の一時預かり施設「はっぴぃかぼちゃん」の開所式=13日、熊本市北区
人工呼吸器が必要な重い障害がある子どもの一時預かり施設「はっぴぃかぼちゃん」が13日、熊本市北区鶴羽田にオープンした。歯科が併設されており、ショートステイ中に口腔[こうくう]ケアが受けられるほか、保護者向けにアレルギー対応食の料理教室なども予定。医療的ケア児と家族の交流拠点としても活用する。
医療法人「おがた会」が運営する医療型特定短期入所施設で、同区の小児科に併設する「かぼちゃんクラブ」に続き2カ所目。施設は2階建てで延べ約200平方メートル。難病の子どもと家族を支援する日本財団が約7千万円を助成するほか、賛同する一般からの寄付で400万円を集めた。
歯科医師、歯科衛生士、看護師、理学療法士などのスタッフ7人が常駐し、1日5人程度を受け入れる。人工呼吸器を使う障害児に多い誤嚥[ごえん]性肺炎を防ぐために、専用の機器を使ってたんの排出を補助する「気道クリアランス」と歯石の除去などを行う。生きがいや将来への仕事につなげる一助として、コンピューターを使った対戦型ゲーム「eスポーツ」なども取り入れている。
開所式で、緒方健一理事長は「人工呼吸器を使っている子どもを受け入れる施設はまだ多くない。保護者が語り合うサロンとしても活用し、よりよい施設にしていきたい」と話した。(志賀茉里耶)