
日々の看護を通して考えたことを発表する看護師=5月12日、福井県福井市の福井赤十字病院
「看護の日」の5月12日、福井市の福井赤十字病院で看護師によるナイチンゲール生誕記念スピーチが行われた。日ごろの看護を通して考えたことや患者とのエピソードを1分間で発表。患者や家族に寄り添う決意を新たにした。
看護の日は、近代看護の基礎を築いた英国の看護師ナイチンゲールの誕生日にちなみ制定。同病院では1958年から毎年、看護師がスピーチを行っている。
若手からベテランまで9人が約80人の同僚を前に発表。橘さんは新型コロナウイルス禍の中でのみとりについて語った。感染対策で面会を断っている県外在住の家族に対し「心苦しさを日々感じている」と吐露。「終末期患者の苦痛の軽減を図るとともに、家族の精神的支援も大切にしていきたい」と力を込めた。
別の看護師は「看護学校に入学した娘を見て、今でも患者さん中心の看護ができているか考えさせられた」「患者に寄り添い、安心して治療に専念できるような関わり方をしていきたい」などとスピーチし、同僚と看護に対する思いを共有していた。