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【神奈川県】

横浜で活動「はまねっと」 養護支援分野つなぐ

神奈川新聞 2020年7月9日(木)
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活動について話す梛橋さん(右から2人目)ら「はまねっと」の中心メンバー=2月、横浜市中区

 児童養護施設などの社会的養護で育った若者らに関心を持つ人たちをつなぐ「はまねっと」が、横浜市内で活動している。メンバーは施設や公的機関の職員らに加え、企業や専門学校の関係者など多彩。つながりが生まれにくい分野のネットワークづくりに特化し、「出会いの場」としての役割を目指している。
 はまねっとが発足したのは2017年。発起人で児童養護施設・聖母愛児園の梛橋(なぎはし)雄一さん(39)が運営していた自主勉強会の活動から、「ここで生まれた横のつながりで何かできないか」という思いで始めた。
 そう考えた理由は、「社会的養護の関係者に、つながりがないことが気になっていた」(梛橋さん)ためだ。児童養護施設のほか、里親や自立援助ホーム、退所者支援を行うNPOなど、社会的養護の子どもに関わる場は複数ある。
 しかし、支援の分野が異なると職員らのつながりは薄く、「それぞれの『持ち場』の先に行くと分からなくなってしまう」という。中心メンバーの一人で児童養護施設・高風子供園の島祐介さん(38)は「つながりがあれば情報やアドバイスが得られ、子どもたちが利用を考えたときに合うかどうかも判断できる」と説明する。
 活動の形はユニークだ。集まるのは1年に1回で、社会的養護の当事者や支援者らの講演会などを開く。つながりが生まれるのは、その後の「交流会」。参加者が自由に話したり、互いの仕事に興味を示したりするうちに、初対面でも自然に関係が築かれる。
 施設退所者らの支援を行うNPO法人ブリッジフォースマイルの吉原志麻さんは、「支援した若者の進学先の関係者が近況などを話してくれた。自分たちの手を離れた後もやりとりができる」と話す。他にも、集まりに参加した不動産業者に、住居を借りにくい事情がある若者の相談に乗ってもらうなど、はまねっとでの関係が具体的な支援につながっている。
 昨年12月の集まりには約70人が参加した。参加者が周囲に声を掛け、幅広い業種から足を運ぶ人が年を追うごとに増えているという。梛橋さんは「どんどんつながり、たくさんの輪が生まれればいい。それが社会的養護への理解にもなる」と期待する。