ニュース
介護

【山梨県】

心身の機能低下5割 介護サービス利用者 コロナ影響調査 山梨県

山梨日日新聞 2020年7月6日(月)
ニュース画像

日常生活に制限 虚弱化か

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛などで、介護サービス利用者の半数に身体機能低下や精神状態悪化などの影響があったことが、県介護支援専門員協会の会員アンケートで分かった。閉じこもり状態やデイサービスの利用控えなど日常生活に変化があった利用者は6割を超えた。協会は「高齢者の社会参加が制限され機能低下などの影響が出ている」として、利用者の健康維持を図るケアプラン作りを進める。
 アンケートは5月25日〜6月5日、会員の介護支援専門員(ケアマネジャー)を対象に実施。328人が回答した。回収率は43・4%。
 利用者に「身体的変化が見られた」と回答したのは50・0%。具体的には認知機能や下肢筋力の低下、歩行状態の悪化、不安感、抑うつ状態などがあった。「変化なし」は46・0%だった。
 介護サービスの利用状況や日常生活については、66・2%が「変化があった」とした。感染への不安から本人や家族の希望でデイサービスを休んだケースが目立ったほか、「受診や外出を控え、閉じこもり状態になった」とする報告もあった。今後の心身機能低下を懸念する声もあった。
 また、介護サービス事業所の体制は「変更があった」が68・3%と7割近くに上った。ショートステイの受け入れ中止が目立ち、通所介護事業所では利用者数の制限や時間短縮、休止など業務縮小も多かった。
 体制変更に伴い、高齢者にはショートステイの代わりにデイサービスを利用してもらったり訪問ヘルパーを依頼したりと代わりのサービスを用意。一方、サービスの振り替えができず家族やケアマネの訪問で対応したケースもあった。
 協会の鷲見よしみ会長は、「高齢者の日常生活が制限されて活動が少なくなり、虚弱化などの影響が出た」と説明。「早急に体を動かせる環境をつくるプランの作成に取り組むことが必要」と話している。

訪問を拒否、状況把握が困難
ケアマネ業務に支障

 県介護支援専門員協会が行ったアンケートでは、「利用者家族から訪問を断られた」「高齢者の状況を十分に把握できない」などケアマネジャーの業務にも支障が出たことが明らかになった。協会は「感染第2波に備え、今回課題となったことへの対策を検討しておく必要がある」としている。
 アンケートでは、業務に関しての課題や困ったことも聞いた。「訪問ができないことで十分な情報収集ができない」「電話での対応が困難な利用者が多い」など困惑の声が寄せられた。
 厚生労働省はケアマネジメント業務に関し、感染拡大に伴い通常とは異なる弾力的な対応を求める通知を、都道府県や市町村を通じて出している。ただ、「弾力的な対応について個別的に具体例が明示されているわけではないため、現場は混乱していた」(同協会)という。
 協会は第2波に備えて研修会などを通じて対応方法を共有する方針で、鷲見よしみ会長は「ケアマネジャーが利用者や家族とサービスの提供方法などを話し合うとともに、サービス事業所とも対策を事前に協議しておくことも大切になる」と話している。