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【岩手県】

ゆとり生む長時間デイ 岩手・滝沢の通所施設、家族の負担軽減

岩手日報 2020年9月7日(月)
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「通所介護 楽」の施設内。食事、入浴など時間を利用者が決められ、本人の意思を尊重する

 「介護疲れ」に悩み「介護離職」も考える−。そんな家族の負担軽減を目指し、高齢者が長時間滞在できるデイサービス施設「通所介護 楽(らく)」(定員19人)が岩手県滝沢市大釜にオープンした。サービス提供時間は、一般的な施設より朝夕計3時間ほど長い。介護の「空白」に悩む家族の声から始まった施設は、新たな選択肢として注目されている。

 楽のサービス提供時間は午前8時〜午後6時。食事は朝・夕食も提供する。食事、風呂、リハビリの時間は利用者自身が決め、職員は10人。利用者からは「自由に過ごせて、楽しい」との声が上がる。

 運営会社、えんパシーの小保内公太代表(32)が施設を開いたのは、以前勤務していた介護施設利用者の家族の声からだった。一般的なサービス提供時間は、午前9時〜午後4時ごろ。働いているため、朝と夕に1時間程度、高齢者を家に1人残すという不安から「長時間のデイがほしい」との話を多く聞いた。

 家族のニーズに応えきれていないとの課題意識が高まり「施設がないなら、作ろう」と決意。開所前にはデイを利用する近隣住民を1軒ずつ訪ねて調査し「長時間デイ」のニーズは高いとの確信を得た。

 家にいる時間が短くていいのか、家族が楽をしていいか−。世間体や「あるべき」論を気にする人も少なくないが、小保内代表は「介護は長期に及ぶ。家族が自身をいたわることが大切」と説く。

 評判は上々だ。「親に好物を食べさせよう」「外出しよう」と家族の気持ちに余裕ができた例も。豊かな時間を過ごすことができるようになった家族の変化も見えてきた。小保内代表は「長く介護を続けるお手伝いをしたい」と寄り添う。

 問い合わせは同施設(019・681・7590)へ。