ニュース
高齢者福祉

【秋田県】

秋田市の薬局、敷地に農園 地域住民と交流、高齢者の健康づくり

秋田魁新報 2019年10月21日(月)
月2回のペースで地域住民が野菜栽培に取り組んでいる
月2回のペースで地域住民が野菜栽培に取り組んでいる

 秋田市将軍野の半田薬局は、敷地内に設けた農園で交流会を開き、野菜栽培を通じた高齢者の健康づくりに取り組んでいる。地域住民と交流しながら畑仕事に汗を流してもらうことで、心と体の健康をサポートする狙い。外旭川地域包括支援センターと共に月2回のペースで実施している。

 薬局運営会社の半田道子社長(50)によると、薬局を訪れる高齢者は「引きこもりがちになり、楽しみがない」「1人暮らしで寂しい」「体力が衰えてきて今後も歩けるか不安」など、さまざまな悩みを口にしているという。そこで、仲間と交流しながら健康づくりができる場を提供しようと、農園での野菜栽培を思い付いた。

 農園づくりは5月にスタート。駐車場の一角に土と肥料を運び「スマイルつながりファーム」(120平方メートル)を整備した。交流会への参加者は張り紙や口コミで募集したところ、毎回10〜20人が参加。野菜作りの経験が豊富な地域住民から助言を受けながら、キャベツやトウモロコシなど約10種類を栽培してきた。8月には収穫した野菜でバーベキューも行った。

 今月9日に実施した交流会では、地域の高齢者や大学生ら18人が集まり、約1時間かけてナスやトマト、カボチャなどを収穫した。参加者は「秋ナスは塩水に一晩浸して調理すると、あくが抜けておいしくなる」「緑色のトマトは塩やみそで漬物にして食べられる」と会話を楽しみながら作業を進めた。

 周りの参加者に調理のポイントを伝えていた長谷川妙子さん(76)=将軍野=は「1人暮らしなので、年齢や性別を問わず、いろいろな人と交流できるのがうれしい。毎回楽しみにしている」と笑顔。軽妙な話術で周囲を盛り上げた櫛田勝さん(74)=同=は「足腰が鍛えられるし、作物の知識も身に付く。交流会をきっかけに家でも植物を育てている。新たな趣味ができた」と喜んだ。

 半田社長は「交流会を通じて高齢者の表情が明るくなっていくのが分かる。今後も取り組みを広げ、一人でも多くの健康を支えていきたい」と意気込んでいる。

 半田薬局は厚生労働省の基準を満たした「健康サポート薬局」に認められており、薬の処方だけでなく介護や食事といった健康に関する相談にも積極的に応じている。

 次回の交流会は11月6日午前10時から。問い合わせは半田薬局TEL018・846・5778