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【長崎県】

誰もが楽しめる旅行を 「ユニバーサルツーリズム」 長崎県、受け入れ体制整備へ

長崎新聞 2020年1月14日(火)
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原城跡を車いすで散策する上原さん(中央)=南島原市(長崎県提供)

 障害者や高齢者など体が不自由な人を含め誰もが旅行を楽しめる「ユニバーサルツーリズム」の機運醸成や商品化を目指し、県は車いすを利用する障害者2人を本県に招いて島原半島などを巡るツアーを試験的に実施した。

 県はあらゆる旅行者の受け入れ体制を整備して新たな誘客を図ろうと、ユニバーサルツーリズムを推進。旅行者にバリアフリー情報などを提供する窓口の新年度設置を検討している。

 ツアーは昨年12月19〜21日に実施。バンクーバー冬季パラリンピックでアイススレッジホッケー銀メダリストの上原大祐さん(38)と旅行会社社員の平野遊大さん(27)を東京都から招いた。2人は時折周囲の人の補助を受け足湯(雲仙市)やイルカウオッチング(南島原市)などを体験。原城跡(同市)、四明荘(島原市)などを見学した。

 ツアー中、2人は長崎市内で宿泊事業者など約40人を前に講演。上原さんは「受け入れ側が『車いすでは無理だろう』と思い込んでいる場合もある。情報を発信し、(障害者らに)旅行の選択肢を示すのが重要だ」と力説。平野さんは「ハード面の整備はできるところから。足りない部分はソフト面で、ちょっとした工夫でも補うことができる」と強調した。

 県観光振興課によると、他県ではバリアフリーに注力することで旅行者の好評を得た観光地もあるという。担当者は「受け入れ側が壁をつくっている場合もあると感じた。今後もセミナーなどを通じて推進したい」と話した。