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障害者福祉

【福島県】

「農福連携」へ窓口開設 全農福島県本部、障害者就労の橋渡し

福島民友新聞 2020年2月17日(月)
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農福連携のイメージ図

 全農県本部は、障害者が農業の現場で働く「農福連携」で農業側の窓口を開設した。福祉側の県授産事業振興会と連携し、春の農繁期から農家と就労支援施設のマッチングを本格化させる。人手不足が深刻化する農業と、障害者の生きがいや就労支援の在り方を模索する福祉のニーズの一致により、県内の農家に派遣される障害者は年々増加している。両団体は双方の橋渡し役を担い、農福連携の普及を加速化させる。

 全農県本部は農家に農福連携の取り組みを周知するとともに、県内各JAを通じて作業の依頼を受け付け、作業内容の調整や契約書の作成を支援する。県授産事業振興会は2016(平成28)年度から県の業務委託を受け、コーディネーター1人を配置。就労支援施設への仕事の打診や障害の程度に応じた作業内容、派遣人数の調整などを担っている。

 本県の農業就業人口は18年2月時点で5万8200人と震災前の10年から半減した。県内の就労継続支援B型事業所を利用する障害者の18年度の月額平均工賃は1万4758円(全国38位)にとどまり、県が目標に掲げる2万円に達していないなど、双方に課題を抱えている。

 農業は機械化されても人の手でなければできない作業が多く、農福連携で障害者はトマトの箱詰めや落花生の抜き取りなどを手伝っている。農家は農繁期を中心とした期間の労働力の確保、障害者は社会参加の促進や所得向上などの利点が期待される。県によると、県内の農家に本年度派遣された障害者は昨年12月時点で延べ1502人となり、18年度から倍増した。

 一方、認知度の低さや障害者への対応の不安、相談先が分からないなどの理由から県内ではまだ浸透しきっていない。全農県本部の担当者は「障害者に誤った認識を持つ農家や、農業はハードルが高い仕事と思っている施設側の人がいる。周知を図って農福連携を広めたい」としている。