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【徳島県】

社会的自立に向け指導【学び支えて みなと高等学園10年】1

徳島新聞 2022年1月27日(木)
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販売実習室「ゆめみずき」で商品を陳列する生徒=小松島市の県立みなと高等学園

 「ゆめみずき、開店いたします」。昼休みに校内放送が流れると、教員や生徒数十人が続々と店の前に並び始めた。「いらっしゃいませ」。店員を務める生徒は元気よくあいさつし、来店客に対応する。

 小松島市の県立みなと高等学園にある販売実習室「ゆめみずき」には弁当、飲料、菓子、文具など約200点の商品が並ぶ。接客するのは民間企業への就職を目指す生徒。卒業後、社会で活躍できる能力を身に付けるため、学園はさまざまな教育を実践している。

 学園は、発達障害のある高校段階の生徒を受け入れ、社会的自立に向けた専門教育を行う全国初の特別支援学校として2012年4月に開校した。自閉症や注意欠陥などの発達障害の特徴に配慮しながら、社会で必要な教養や技術を指導する。

 ゆめみずき運営は学園を代表する実習の一つ。接客、商品陳列、仕入れ、会計処理、宣伝など、全ての業務を生徒が担う。

 ゆめみずきには、学園が設置している四つの学科全てが運営に関わっている。授業で商品管理法などを学ぶ流通システム科は、在庫状況を見ながら定期的に近隣スーパーから商品を仕入れる。パソコン操作が巧みな情報デザイン科は、店内に置くPOP広告などを作る。接客や陳列などは学科を問わず2年生が交代で行う。

 店の運営を支える岡ア(FA11)研吾教諭(50)は「実際の売店に則した実習で、どんな会社でも必要な言葉遣いや身だしなみが学べる」と学習効果を強調する。2年の岡田英次郎さん(17)は「卒業後も役立ちそうなレジ打ちや接客などを体験できるのは助かる。仲間と協力して店を運営する貴重な経験ができている」と意欲をにじませる。

 発達障害は環境の変化などで精神状態が不安定になるときがある。情報デザイン科の授業には、心を落ち着かせる呼吸法といった役立つ知識を学ぶ時間を組み込んでいる。一般的に不得意とされる感情制御や対人スキルを、作文や図形問題などで養う教材も活用し、社会性が身に付く訓練を日々行う。

 社会の厳しさも教える。佐々木真一教諭(60)が担当する加工デザインの授業では、木工室に生徒が座る椅子をあえて置いていない。授業では2、3時間かけて鉛筆立てやベンチを作る。木材の切断や接着、ドリルでの穴開けなどは全て立ち作業。休憩時間はない。トイレは各自がその都度、教員に伝えてから行く。

 工場や商業施設ではほとんど立ちっぱなしの勤務になる。「今のうちから社会の現実に触れておく必要がある」と佐々木教諭は意図を語る。

 3年の竹原春樹さん(17)は「最初は大変だったけど慣れた。今では集中してものづくりに取り組めるようになった」と話す。授業の中にちりばめられた特色ある教育が、生徒の成長を促している。


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