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【沖縄県】

庭の手入れ任せて ボランティアで草刈り 高齢世帯らに好評

琉球新報 2016年5月13日(金)
「草刈りは楽しみながらやってるから苦にならない」と語る村吉政司代表
「草刈りは楽しみながらやってるから苦にならない」と語る村吉政司代表
 【うるま】草刈りを通し、社会貢献と自身の趣味を両立させる人がいる。「草刈隊グラスホッパーズ」の代表で、ボランティア歴5年の村吉政司さん(45)=うるま市=だ。依頼主は身体的、時間的に庭の手入れが難しい1人暮らしの高齢世帯や母子家庭などが中心。窓から見える景色をきれいにし、居住者の心に爽やかな風を吹き込む。自宅でも野菜や花を育てるガーデニング好き。「作業は全然つらくない」。草刈り機を手に、表情は笑顔だ。
 きっかけは10年以上前にさかのぼる。村吉さんが知人である独居老人の家を訪ねた時、庭の草刈りを頼まれた。高齢化に伴い手入れができなくなり、長期間放置された庭には、雑草が生い茂っていた。「世の中には手入れをできない人が多くいるんじゃないか」。10年ほど前に始めたガーデニングで技術を身に付け、2011年3月、草刈隊を立ち上げた。
 思い出に残る人がいる。依頼した男性高齢者は、引きこもりがちだった。無造作に伸びた木の枝は玄関の門を覆い、窓からの日差しも遮っていた。枝を処理した後、男性が外に出てきて、こう言った。「明くて、気持ちがすがすがしいね」。強くやりがいを感じた。「草刈りは心の治療にもなる」
 日本園芸協会が認定する庭園管理士の資格を持つ。小さい頃から「庭いじり」が好きで、今は自宅でゴーヤーやピーマン、ハイビスカス、バラなど多彩な植物を育てる。
 草刈隊には「草刈りたい」との願望も込める。グラスホッパーは英語でバッタの意味。「ぼーぼーになった草を求めて、各地域を飛び跳ね、きれいにしていきたい」
 活動範囲は主に沖縄市とうるま市。隊員は募集しているが、今は1人で活動する。草刈りのほか、木の除去や畑の耕し、植物の植え付けなども代行する。今は24人の依頼主が登録し、仕事が休みの週末はほぼ作業をしている状況だ。
 村吉さんは「作業は楽しみながらやっているので、苦にならない。自分の趣味で、困っている人が喜んでくれれば一石二鳥だ。人とのつながりでできることもうれしい」と充実した表情を見せる。
 条件や依頼の問い合わせ先は沖縄、うるま両市の社会福祉協議会。