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【鹿児島県】

障害者 自立へ一歩 農福連携の直売所開店 鹿児島市川田町・小松菜屋

南日本新聞 2018年12月11日(火)
直売所のオープンを喜ぶ茶圓武志さん(後列右端)と従業員=鹿児島市川田町
直売所のオープンを喜ぶ茶圓武志さん(後列右端)と従業員=鹿児島市川田町

 鹿児島市川田町で農福連携に取り組む小松菜農家の茶圓武志さん(50)は7日、直売所「小松菜屋」をオープンさせた。地元産野菜に加え、オリジナル商品も開発し販売。身体、知的、精神障害者に接客を任せ、「それぞれに合った自立の形を見つけ、後押しをしたい」と意気込む。

 店舗は県道211号沿いにあり、木造平屋建て約10平方メートル。障害者らが手塩にかけて育てた小松菜(1袋100円)のほか、近くの農家から安く仕入れた長ネギ(4〜6本で150円)が並ぶ。

 オリジナルまんじゅう(1個100円)は、小松菜の微妙な苦みがこしあんの甘さを引き立てる。豆乳とバナナを合わせた小松菜スムージー(300円)も売りの一つ。いずれも手作りで値段は税込みだ。

 茶圓さんはかつて天文館で雑貨店を営んでいたが、「自分で作ったものを売りたい」と2011年に農家へ転身。市内では珍しい水耕栽培で小松菜を育てている。

 「地域に根差す」との思いから14年、担い手不足に悩む農業と福祉をつなぐ農福連携に踏み切った。市に就労継続支援B型事業所の指定を受け、障害者を迎え入れた。現在、20〜70代の15人が働く。

 従業員はオープンに備え、接客や商品説明の練習に励んだ。広瀬優太さん(23)は「一生懸命育てた小松菜を味わって」と話す。

 初日は朝から従業員総出で豚汁を作り、来店者に振る舞った。宮持信之さん(27)は「お客さんがたくさん来てくれたらうれしい」。針原剛さん(38)は「みんなと一緒に働くのが楽しみ。大きな事務所にしたい」と笑顔で夢を語った。