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【熊本県】

介護職場の悩み、本音で 早期離職防止へ解決策を模索 「水俣もんじゅミーティング」開催

熊本日日新聞 2019年1月8日(火)
水俣もんじゅミーティングで職場の悩みなどを話し合う介護関係者ら=水俣市
水俣もんじゅミーティングで職場の悩みなどを話し合う介護関係者ら=水俣市

 熊本県水俣市周辺の介護関係者が職場の悩みを話し合う「水俣もんじゅミーティング」が、初開催から5年を越えた。職場の枠を超え、悩みを打ち明けながら、約1時間意見を交わす。職場内でのトラブル解決の糸口を探すことで早期離職を防ぎ、参加者の問題解決能力を高めることが狙いだ。

 昨年12月中旬、水俣市のNPO法人事務所に15人が集まり、3人ずつテーブルを囲んだ。「これまでの担当とは違う仕事に移り、戸惑っている」「先回りして指導してしまう」。1人が悩みを話し、2人が聞き役となる。聞き役はアドバイスより聞くことに徹する。

 もんじゅミーティングは、東京のNPO法人が2010年に始めた。ことわざ「三人寄れば文殊の知恵」から名付けた。

 介護現場で課題となっているのが離職率の高さだ。厚生労働省所管の介護労働安定センターによると、県内の訪問介護員と介護職員の離職率は12〜17年度が14・3〜18・7%で推移。17年度の離職者のうち、1年未満が38・7%、1年以上3年未満が28・8%で、比較的早期に離職する割合が高い。

 「水俣もんじゅミーティング」は13年にスタート。発足から関わっている宮本隆文さん(39)=同市=は、「良い人材なのに、悩みを一人で抱え込んで、辞めてしまうのを見てきた。職場内では話しにくいこともある」と不定期で開催。これまで21回開き、延べ100人近くの相談を受けてきた。

 相談は職場の人間関係に関することが多いという。聞き役を担当することが多い峰村直樹さん(48)=同市=は「アドバイスしたくなることもあるが、相談者の言葉を引き出せるような質問をするよう心掛けている」と話す。

 昨年9月に初めて参加した長浜信晃さん(46)=津奈木町=は、「『大変』『きつい』が口癖になっていたので、変わりたいと思って参加した。話すことで、考えが整理されたように思う」と振り返る。

 会の最後には、相談内容を文書にまとめ、今後の方針を確認する。宮本さんは「単に愚痴をこぼすだけの会ではない」と指摘。半年後をめどに、参加者に状況を聞くという。

 次回は2月ごろに開く予定。宮本さんは「毎回、初めて参加する人がいるので、ニーズがあると感じている。今後もこの会を大切に育てていきたい」と話した。(山本遼)