ニュース
トップ

【神奈川県】

高齢者の居場所が人気  大和市新設講座、市民でつくる健康学部

神奈川新聞 2019年5月8日(水)
講師の指導で聴講者と一緒に実技も行われた1日の「盆踊り・新舞踊のルーツ」 =大和市文化複合施設シリウス
講師の指導で聴講者と一緒に実技も行われた1日の「盆踊り・新舞踊のルーツ」 =大和市文化複合施設シリウス

 神奈川県大和市が2019年度に始めた「健康都市大学」の中で、新設した市民講師と聴講者が学び合う「市民でつくる健康学部」が好評だ。引きこもりがちな高齢者の居場所・交流の場になるよう、事前の申し込みや受講料が要らないのが特徴。スタートした4月中は日替わりでほぼ毎日開講され、定員を上回る盛況ぶりだった。大型連休中も多くの聴講者が参加している。
 同大学は市などが実施していた生涯学習事業の「やまと市民大学」「のぎく大学」、市の各部署が開催していた個別講座を再編・拡充。「市民でつくる健康学部」「人の健康学部」「まちと社会の健康学部」の3学部制で4月9日に開講した。
 市民でつくる健康学部は公募市民がボランティアで講師を務める。テーマは経験談や趣味の話など基本的に自由に設定し、市文化複合施設シリウス(同市大和南)4階の公開コーナー・健康テラスで1日1回50分の枠で講義する。
 市図書・学び交流課によると、4月10〜30日(17日休講)の受講状況は1日18〜53人。当初テーブル席の16人を定員としたが、予想を上回る聴講者に補助イスを出して対応している。このうち、「刑事裁判の流れ」「易学入門」「正しい靴の選び方」は50人前後が集まり、立ち見が出るほど盛況だったという。
 4月23日は「ボランティア活動、人のため? いや自分のため」と題して山下宣明さん(79)が講師を務めた。ボランティアを始めた動機を「定年退職後はもう何もしたくないと思ったが、1年もたつと時間を持て余すようになったから」と披露。「多くの人に接して見聞が広まる」「規則正しい生活」「精神と体の健康維持」と三つの成果を紹介した。
 聴講した男性(75)は「午前中にシリウスに来て新聞を読み、午後の講座に参加するのが日課になった。毎回楽しい話が聞けて良い取り組みだ」と感想を述べた。
 スタート時に手を挙げた市民講師は60人以上。連続講座を希望する意欲的な講師もいて、6月中旬まで日程はほぼ決まっている。以降も毎日開講を予定しており、講師は随時受け付けている。
 同課は「講師も聴講者も現役を引退された高齢者が主体。広報紙などで告知している講義予定を見て参加している人が多いようだ。このペースが続くようならばもう少し広い会場が必要になる」と話している。