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【岡山県】

糖尿病患者に配慮のケーキ「全国2位」 嚥下食メニューで津山の病院

山陽新聞 2019年5月16日(木)
デザート部門でトップとなったマジカルケーキ
デザート部門でトップとなったマジカルケーキ

 かんだり、のみ込んだりするのが難しい人でも食べやすい「 嚥下食」の全国メニューコンテスト(日本医療福祉セントラルキッチン協会など主催)で、初挑戦の中島病院(岡山県津山市田町)が2位相当の部門大賞に輝いた。糖尿病患者でも安心して食べられるケーキを考案し、併発するケースが多い病気に配慮した点が高く評価された。

 メニューは「マジカルケーキ〜糖尿病患者さんの血糖値も上昇しない魔法のケーキ〜」。栄養士の会合でコンテストのことを知った管理栄養士の日野諭希子さん(36)昨年3月に院内で呼び掛け。以前から嚥下食スイーツに取り組んでいた調理師の古和優弥子さん(26)が中心となって開発した。

 血糖値が上がりにくい低GIタイプのチョコレートをコーティングやムースに使い、低カロリーの甘味料を用いたケーキで、スポンジには水溶性食物繊維を混ぜた。ムースはのみ込みにくいため、中央に県産ワインで作った舌でつぶせるゼリーを埋め込み、むせる原因となる水分が出ないように工夫した。

 開発や準備は同病院栄養科の全職員が後押し。患者の協力を得て試食とともに血糖値の上昇具合も検証した。同コンテストでグランプリ経験がある日本原病院(日本原)からアドバイスももらった。

 大会には一般、デザート、行事食の3部門に全国から79点が応募。各部門2点ずつが進んだ決勝(1月23日・東京)は、実際に調理しながらレシピの魅力をPRするというスタイルで、デザート部門(28点)のトップとなり、全体ではグランプリ1点に次ぐ部門大賞(2点)となった。

 受賞作は、夏の行事食で提供する予定。古和さんは「大会で最先端の技術や多くの人が頑張っていることを知り、刺激になった。今後も患者さんに喜んでもらえる工夫を続けたい」、日野さんは「おいしく見た目も良い嚥下食は患者さんに活気を与える。レベルアップし、また参加したい」と話している。